NEC、最大約2倍の高性能化を実現したファクトリコンピュータ発売

NECのファクトリコンピュータ「FC98-NXシリーズ」の新製品は、インテル Xeonプロセッサの搭載で処理性能を向上させている。

» 2013年11月08日 18時40分 公開
[ITmedia]

 NECは11月8日、ファクトリコンピュータ「FC98-NXシリーズ」の新製品「S35W」を発売した。シリーズ最高速のCPUという「インテル Xeon プロセッサ E3-1275 v3(3.50GHz)」を搭載し、処理能力を最大で2倍に高めたという。

 ファクトリコンピュータは、半導体・精密機械などの製造装置・検査装置や、ビル・公共施設の監視制御システムなどの分野で利用されている。24時間連続の稼働が要求され、製品にはそれを支える高い信頼性と同時に、長期供給・長期保守が求められる。同社では環境条件(温度、電源ノイズ、振動など)の厳しい場所での使用も保証している。

 新製品は従来機「S16W」「S21W」の後継型最上位機であり、処理性能を従来比で約1.5〜2倍に高めている。HDDを160Gバイトと500Gバイトから選択可能で、HDDを2台に同じデータを保持するミラーリング機能も選べる。また5型ファイルベイも装備し、3台目のHDDも増設可能だ。産業分野で多く使用されるシリアルポートを2ポート標準装備し、LANは1000BASE-T対応インタフェースを2ポート装備している。USBインタフェースは、装置前面に2ポート、装置背面に4ポートの合計6ポート装備し、装置背面の4ポートはデータ転送速度が高速な「USB3.0」に対応した。拡張スロットには、PCI Express(×16)が1スロット、PCI Express(×8)が1スロット、PCIスロット(32bit/33MHz)を4スロット装備する。

 さらに、ファクトリコンピュータ本体内部の異常を検知し、システム障害を未然に防止するRAS機能として、内部温度、ファン、電圧、PCIパリティ、ミラーリングなどのハードウェア状態の監視、ウォッチドッグタイマ、バッテリアラーム検出、ロギング機能などを標準搭載している。

 希望小売価格は、HDDが160Gバイトの「FC-S35W/S41R5Z」が55万8000円(税別)、HDDが160Gバイト×2で、ミラーリング機能を搭載した「FC-S35W/S42R5Z」が65万8000円(同)。いずれも12月2日から出荷開始され、同社は今後5年間に1万8000台の販売を見込んでいる。

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