今やGoogle+が技術力アップのための基盤に オールアバウト女子大生の突撃レポ! 貴社のソーシャルメディア活用術(1/2 ページ)

月間2900万人の読者を抱える総合情報サイト「All About」のIT基盤を支えるシステム部。メンバーの技術研さんを図るためにソーシャルメディアが活躍しています。

» 2013年11月13日 08時00分 公開
[細野皐月,ITmedia]

 こんにちは、細野皐月です。

 今回取材で訪れたのは、生活総合情報サイトを運営しているオールアバウト。多岐にわたるトピックをそれぞれの専門家が解説しており、現在では1200ものテーマ数を約800人の専門家が記事執筆しています。原則、執筆者は実名、また顔写真付きというコンセプトで多くのユーザーから信頼を得ており、月間2900万人ものユーザーがオールアバウトの記事を閲覧しています。これは、実に日本のインターネットユーザーの3人に1人が閲覧しているということになるそうです。

オールアバウト システム部の大原和人さん(上)と中坂雄平さん オールアバウト システム部の大原和人さん(上)と中坂雄平さん

 これだけ大規模なサイトを運営しているということで、ITシステム部門の人員も少なくありません。30人近くのスタッフが同社のシステムを支えています。今回は、その中のお二人に話を伺いました。入社2年目で、サーバの管理やインフラ整備を担当する大原和人さん、入社1年目で、アプリや新機能の開発に携わっている中坂雄平さんです。

 オールアバウトのシステム部では、チーム内でのコミュニケーションツールとして主にGoogle+を活用しています。元々、社内でGoogle Appsを導入しており、Googleのアカウントを利用していたため、特に追加でツールを導入する必要なく、システム部の社員全員が情報を投稿したり閲覧したりすることが可能です。

 Google+に投稿される記事の件数は1日に平均で十数件もあるそうです。投稿内容は最新のシステム技術に関するものや参加した技術セミナーの議事録などがメインで、メンバー同士の情報交換や技術研さんに役だっているそうです。

情報発信で上司にアピール

 システム部でソーシャルメディアの導入が検討されたのは今年の4月ごろ。きっかけは、会社全体の規模が大きくなっていく中で、目先の業務をこなすだけではなく、将来を見据えた技術力の向上が不可欠だと感じるようになったため、技術横断プロジェクト「Team TechBall」が立ち上がったことです。同プロジェクトは、開発力および技術力の向上、スキルやナレッジの有効活用のほか、開発環境の効率化を目的にしています。

 こうした動きの中で、4月から部内でソーシャルメディアを導入しました。導入以前は各スタッフが持っているシステム技術のノウハウを共有する場がほとんどなかったため、Google+の導入には技術力アップだけでなく、モチベーションの向上なども期待されたといいます。実際に、日々の技術系ニュースをチェックする習慣がついたという声や、自分がどのような技術に興味を持っているかということをGoogle+を通じて伝えることで、上司へのアピールや仕事の評価にもつながっているという声も聞くことができました。

 例えば、大原さんは、ある特定の技術に関する情報を定期的に投稿していたことで、その技術を取り入れたプロジェクトのメンバーにアサインしてもらうことができたそうです。

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