日本IBM、基幹システムにも適応したオールフラッシュストレージ投入

新製品の「FlashSystem 840」ではパフォーマンスに加え、基幹システムでの利用に耐える信頼性やセキュリティ機能を備えているという。

» 2014年01月24日 15時04分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 日本IBMは1月24日、オールフラッシュストレージの新製品「IBM FlashSystem 840」を発表した。基幹業務システムでの利用に対応すべく可用性や容易な保守・運用性の向上、セキュリティ機能の強化を図った点が特徴だとしている。

IBM FlashSystem 840

 新製品は記憶媒体にフラッシュメモリのeMLCを採用し、従来機に比べ約2.2倍となる110万I/Oを実現した。RAID構成はフラッシュモジュール単位に加えてモジュールを跨った構成も可能で、チップに故障が起きた場合もモジュール自体を交換することなくRAID構成を維持できるようになっている。保守・運用面ではシステムを停止することなくマイクロコードを更新できるほか、GUIによる直観的な操作が可能な管理画面を提供する。

 本体は2Uサイズの筐体内に最大12モジュールを実装でき、ユーザーが使用できる容量は4〜48テラバイト。モジュール単位でAES-XTS 256方式による暗号化が行えるほか、ネットワークインタフェースはFC/FCoEに対応している。

波多野氏

 記者会見したシステム製品事業本部 ストレージセールス事業部長の波多野敦氏は、「2013年4月にフラッシュストレージを発表して以降、社内の専門チームとパートナープログラム(IBM Flashパートナーズ)を立ち上げ、毎四半期で2桁以上の成長ペースが続いている」と事業状況を説明。フラッシュストレージが従来のパフォーマンスが重視されるシステムでの性能改善だけでなく、高性能アプリケーションの設計段階でも導入検討されるようになり、さらには基幹業務システムへの適用を検討する動きも広がり始めたといい、新製品はこうしたニーズの拡大に対応するものだとした。

 今後の販売施策では無償評価や検証、IBM Flashパートナーズや独立系ソフトウェアベンダーとの連携拡大、基幹システムにおける新製品の導入提案を推進していく。

 新製品の最小構成(4テラバイト、1年保証)での価格は1576万円(税別)。特別施策として12テラバイト・3年保証モデルを1987万2840円(同)なども提供するという。

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