国内企業の4割、ワークフローの課題は「印刷量」「書類作成の手間」と回答――IDC調査

ワークフローシステムの導入目的では時間の短縮やフローの可視化などが挙げられた。

» 2015年01月26日 16時14分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは1月26日、「2014年 国内ビジネスワークフローオートメーション:ユーザー企業ニーズの産業分野別分析」を発表した。国内企業で「BWA」(Business Workflow Automation)に関与する800人を対象に調査を実施している。

 調査報告によると、国内ユーザー企業の約4割がワークフローの課題に「印刷量」「書類作成の手間」を挙げており、BWAシステム導入目的の最上位には「申請処理のスピードアップ」(42.9%)が挙げられた。

 ワークフローの課題として上位に挙がるのは、「勤務先全体で印刷する紙の量が多い」(39.4%)、「書類作成に手間がかかる」(35.5%)、「申請が終わるまでに時間がかかる」(26.9%)、「申請に必要な添付書類が多い」(24.6%)となっている。こうした回答は、BWAシステム導入目的の上位項目にも反映されている。

 BWAシステムの導入目的には、「申請処理のスピードアップ」以外に、「情報管理(個人情報など)」(31.9%)、「申請状況の見える化」(31.5%)、「他のシステムとの連携」(23.9%)、「処理の自動記録とデータベース化」(22.8%)などが上位に挙げられている。

 また企業規模別の傾向をみると、例えば、BWAシステム導入目的として最も回答の多かった「申請処理のスピードアップ」は、大規模企業(従業員数1000人以上)で48.0%、中規模企業(同100〜999人)で47.3%だったのに対し、小規模企業(同1〜99人)では33.5%だった。また、導入目的で2番目として挙げられたのは大規模企業が「申請状況の見える化」(39.5%)、中規模企業が「情報管理(個人情報など)」(34.7%)だったものの、小規模企業では「担当者の負荷軽減」(28.9%)と、異なることが分かった。

BWAシステムを導入する場合の目的:企業規模別(上位7項目)、出典:IDC Japan

 IDCは、国内ユーザー企業の約7割がBWAシステムの有効性を認めており、期待も大きいとしていると分析。また、多岐にわたる業務効率の観点を整理し、企業規模や対象業務に応じた段階的な展開で課題を克服していくことが望ましいと指摘している。

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