東京海上日動、3万台のシンクラを半年で刷新 その理由は?

2009年に導入したシンクライアントシステムの更改作業を約6カ月で完了させた。

» 2015年06月26日 15時03分 公開
[ITmedia]

 東京海上日動火災保険は、2009年に導入したNEC製の仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」(約3万台)の更改作業を約6カ月で終えた。NECによれば、半年でこの規模を更改したケースはほとんどない。

2009年当時国内最大規模だった東京海上日動のシンクライアントシステム

 今回の更改は、2009年導入時のシステムで仮想PCのOSに採用していたWindows XPから新OSへの移行によるもの。Windows XPは2014年4月にサポートが終了しているが、東京海上日動では約3万台の新OSへの移行でさらに必要となるサーバ増設の費用が課題になっていたという。

仮想PC型シンクライアントシステムのイメージ(NECより)

 NECによると、仮想PC型のシンクライアントシステムでは仮想化基盤に多数の仮想PC環境を集約する。また、仮想化基盤ソフトによって性能面の特性に違いあり、多数の仮想PCでも適切な性能を出せるようにするには、膨大な設計ノウハウが求められる。基盤ソフトだけでなく、仮想PCを管理するソフトによっても操作性がかなり異なるため、異なるソフトを組み合わせたり、従来とは異なるソフトを使ったりすることは難しい。

 このためVirtualPCCenterは、仮想化基盤ソフトが異なっても仮想PCを管理できるようにしている。今回の移行では仮想化基盤ソフトに、Windows Server 2012に付属しているHyper-Vを使ってサーバ増設費用などを抑え、約6カ月で移行作業を終えた。

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