毎週3分、情シスドリル コレ1枚で分かる「仮想化の歴史」即席!3分で分かるITトレンド

1960年代から使われてきた仮想化技術は、ITの進展とともにどう進化してきたのか――。歴史をたどりつつ、あらためておさらいしておこう。

» 2015年08月17日 07時00分 公開

この連載は

 カップ麺を待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! 今さら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスの皆さんのこんな課題を解決します。


コンピュータの高性能化・低価格化で変化した「仮想化」の利用法

コレ1枚で分かる「仮想化の歴史」

 仮想化の歴史は古く、1960年代から使われています。当時コンピュータは大変高価でしたが、その機能と利便性が認められるようになると、利用したいと考えるユーザーが増えていきました。

 しかし、ユーザーごとにコンピュータを購入していては、お金が続きません。そこで、1台のコンピュータをあたかも複数の独立したコンピュータが存在しているかのように見せかけ、個別の“専用コンピュータ”のように使ってもらおうと生みだされたのが「仮想化」です。

 その後、コンピュータは性能を高め、価格は下がり続けます。そうなると、大型のコンピュータを複数のユーザーで使うよりも、それぞれに専用のコンピュータを購入する方が自由度も高く、費用も少なくて済むようになりました。その結果、多数のコンピュータが導入されるようになったのです。

 一方で、機能や役割の重複、利用部門任せでガバナンスが効かない管理、会社全体としての運用管理の負荷やコスト増大などの問題を抱えるようになりました。

 この状況に対処するために、再び「仮想化」が注目されるようになりました。高性能で安くなったコンピュータと仮想化の技術を使えば、複数のコンピュータを集約し、物理的なコンピュータの台数を減らすことができます。

 これにより、コンピュータの購入台数を減らし、運用管理負担を軽減し、コストも削減できます。かつて高価なコンピュータを分割する手段として使われた仮想化は、集約の手段として使用されることになったのです。

著者紹介:斎藤昌義

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 日本IBMで営業として大手電気・電子製造業の顧客を担当。1995年に日本IBMを退職し、次代のITビジネス開発と人材育成を支援するネットコマースを設立。代表取締役に就任し、現在に至る。詳しい職歴はこちら。最新テクノロジーやビジネスの動向をまとめたプレゼンテーションデータをロイヤリティフリーで提供する「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」はこちら


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