ガンプラやフィギュアを世界へネット通販するホビーリンクがNetSuiteを採用SuiteWorld 2016 Report

「ガンプラ」をはじめとする模型や玩具を海外向けにネット通販しているホビーリンク・ジャパンが、NetSuite OneWorldを採用する。グローバル対応はもちろん、優れた在庫管理機能や柔軟な受注管理機能が決め手になった。

» 2016年05月19日 10時50分 公開
[浅井英二ITmedia]

 クラウドERPの雄、NetSuiteは米国時間の5月18日、日本のいわゆる「ガンプラ」をはじめとする模型や玩具を海外向けにネット通販しているホビーリンク・ジャパンが、NetSuite OneWorldを採用することを明らかにした。カリフォルニア州サンノゼで開催中の年次カンファレンス「SuiteWorld 2016」で発表された。

日本のホビー文化を世界に発信しているホビーリンク・ジャパン

 栃木県佐野市に本社を置くホビーリンク・ジャパンは1995年の創業。カタログで12万5000種類の商品を取り扱い、在庫も6万点を抱え、米国、オーストラリア、英国、カナダ、スペイン、イタリア、ブラジル、ドイツ、マレーシア、フィリピンなどに出荷している。ホビーショップ経由の売り上げが3割あるものの、残りの7割は同社のe-コマースサイトを通じて直接顧客に販売されている。

 アニメのような日本のポップカルチャーは世界中で人気となっており、ホビーリンク・ジャパンも急成長でうれしい悲鳴を上げる反面、既存のオンプレミス型の会計システムとExcelでは手間が掛かるうえ、間違いのもとで、成長の足かせになっていた。

 同社がSAPやMicrosoft Dynamicsなどと比較して、導入を決めたOneWorldは、NetSuiteのグローバル対応版。多通貨で行われるバックオフィス業務をリアルタイムで一元的に管理できる。優れた在庫管理機能や受注管理機能のほか、顧客のニーズを的確につかみ個々に応じた販促施策を打てる機能が決め手になったという。

NetSuite OneWorldのユーザーインタフェース

 加えてOneWorldは、ホビーリンク・ジャパンが売りにしている「My倉庫」と呼ばれる取り置きサービスもサポートでき、その柔軟さも評価された。顧客は複数の予約商品をまとめて発送してもらうことで送料を節約できる。

 同社のスコット・ハーズCEOは、「NetSuite OneWorldによって、ビジネスと業績に関するインサイトが得られ、生産性も大きく改善されるだろう」と期待を寄せる。

 顧客企業が3万社を超えたNetSuiteは、企業のERP/財務会計および顧客管理、e-コマースなど、業務全体を単一のクラウド型アプリケーションでカバーしようという野心的なもの。総勘定元帳を単にコンピュータシステムに載せ換えるという発想ではなく、顧客レコードにひも付けて全ての情報を一元管理することで、営業、サポート、財務会計、配送、請求書など、すべての業務を継ぎ目なく進めることができるほか、ビジネスインテリジェンス機能とダッシュボードを併せて提供し、経営の「見える化」はもちろん、プロセスの自動化まで視野に入れているのが大きな特徴だ。

取材協力:ネットスイート株式会社

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