口座の利便性向上や決済ニーズに応えるサービスの展開など新サービスの素早い展開と、コスト削減を目的に、IBMのエンタープライズサービスバス(ESB)製品「IBM Integration Bus」を採用している。
日本IBMは11月24日、セブン銀行のシステム連携基盤として、システムやアプリケーションを高速かつシンプルに相互接続するというESB製品「IBM Integration Bus」が採用されたことを発表した。
同システム連携基盤は、セブン銀行が顧客の決済ニーズに応えるサービスとして10月17日に発行した「セブン銀行 デビット付きキャッシュカード」に活用される。「セブン銀行 デビット付きキャッシュカード」は、「セブン銀行ICキャッシュカード」に「JCBデビットカード」と電子マネー「nanaco」を一体化したカードで、デビット機能による支払いは、セブン‐イレブンやイトーヨーカドーなど国内外のJCB加盟店で利用できる。
セブン銀行では勘定系システムとデビット提供会社との接続にシステム連携基盤を活用している。IBM Integration Busを導入したことで、勘定系と他システムとの接続を追加する際に情報中継用のゲートウェイを個別に構築する必要がなくなり、新サービスの素早い展開とコスト削減が可能になるという。
日本IBMによると、IBM Integration Busは、金融サービスなどのシステム間連携で利用される複雑なデータ形式をプログラミング作業なしで扱えるため、勘定系と他システムの連携を迅速に行うことができるという。世界中の金融決済、航空券の予約などの基幹業務を支える実績を持つとのこと。
決済系の新サービスを提供する上では、利用者の利便性を確保しつつ、高い安定性も求められることから、従来は勘定系システムと他システムとの連携させるために多大なコストと時間が費やされていた。今回のケースは、こうした課題を解決する手法の一例として注目される。
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