エネコムと日立、コンタクトセンターにおける音声データのリアルタイム活用を検証

中国電力の情報通信事業子会社エネルギア・コミュニケーションズ(エネコム)は、日立の音声認識技術を活用し、コンタクトセンター業務における音声データの活用でオペレーターの応対を支援する実証実験を実施。業務負荷や応対時間の削減などの効果を検証した。

» 2017年04月21日 09時00分 公開
[ITmedia]

 中国電力の子会社で主に中国地域で情報通信事業を手掛けるエネルギア・コミュニケーションズ(エネコム)は4月20日、日立製作所の協力のもと、コンタクトセンター業務における音声データのリアルタイム活用に関する実証実験を実施したと発表。実施期間は2017年1月〜3月だ。

 実証実験では、リアルタイムに通話内容をテキスト化し、さまざまなアプリケーションと連携して活用できる日立の「コンタクトセンター業務効率化支援サービス」の主要技術を活用。

 検証用環境において、通話中の音声をリアルタイムにテキスト化し、テキスト化されたキーワードをもとに、エネコムの個人向けインターネット接続サービス「メガ・エッグサービス」のFAQデータベースを自動検索、回答候補を画面に表示する実験を行った。

 これにより、オペレーターの業務負荷や応対時間の削減、業務経験の浅いオペレーターの支援として効果が期待できることを確認したという。

 エネコムでは、今回の実証実験の結果を踏まえ、引き続き日立とともに、顧客の質問意図を理解し、対話しながら質問内容を絞り込む「AIを活用した自動音声応対」などに取り組み、その活用とサービス化を目指す。さらに、音声と業務データの統合分析によるマーケティング施策の立案支援など、新たな価値創出に取り組んでいくとのこと。

 また日立は、実証実験の成果や得られた知見・ノウハウを「コンタクトセンター業務効率化サービス」に取り込むなど、継続的な強化を行い、IoTプラットフォーム「Lumada」をベースとしたサービスの1つとして、幅広い業種・業態への展開を推進していくとしている。

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