パルコは、未来の東京ファッションをテーマにしたVRのほか、自社のクラウドファンディング「BOOSTER(ブースター)」を活用し、学生ベンチャーの海外挑戦をサポートする企画を出展。
東京大学主催の学生ベンチャーサポート組織「Todai to Texas」のサポートを受けて参戦したのが、「Neko Electro(ネコ・エレクトロ)」と「+move(プラス・ムーヴ)」という2チームの取り組み。いずれもパルコのクラウドファウンディングから生まれたプロジェクトです。
Neko Electroは、「猫背になると猫になる」をコンセプトにした、姿勢改善を促すIoTカチューシャ。このカチューシャを付けた状態で猫背になると、猫耳が飛び出ると同時に振動します。冗談のようなサービス(!?)だが、現役の東大女子学生4人組による本気の作品です。
+moveは、「SXSW 2015」でのPerfumeのパフォーマンスに感動して参戦を決めたという、これまた東大生のプロジェクト。このハンガーは、自動的に動き一定間隔を保とうとするもの。新しくハンガーを掛けると一斉に均等に間隔を保とうと動き出す姿はなんともかわいらしい。女性ならではのアイデアです。
資生堂は、香りをカスタムメイドするアロマディフューザー「BliScent(ブリセント)」と自動メークアプリ「TeleBeauty(テレビューティー)」で参戦。前者はベンチャー企業、後者はマイクロソフトとのコラボレーションによる出展です。
BliScentは、ユーザーの気分やストレスレベル、行動の情報に基づき、3000種類以上の香りをカスタムメイドしてブレンドする世界初のアロマディフューザー。共創したドリコスは、資生堂が出資するベンチャー企業です。
TeleBeautyは、日本マイクロソフトと博報堂ケトルが共同開発したオンライン用自動メークアップアプリ。Skypeなどのビデオ通話で映る顔に「ナチュラル」「トレンド」「クール」「フェミニン」の4タイプのからメークをしてくれます。今回の出典に先立ち、2016年の秋に日本マイクロソフトの女性社員100人で実証実験をしたとのこと。
前回紹介したアプライアンス事業部の「Panasonic House@SXSW」とは別に、コンベンションセンターでは、大阪西門真を拠点とした共創の場である「Wonder LAB Osaka」(ワンダーラボ・大阪)がアイデアあふれる展示をしており、「トントンボイス相撲」は、来場者の人気者でした。
私が所属する富士通も、SXSWへの参戦を開始して3年目。社内のイノベーター有志がイノベーションの成果を発表する場として活用してきました。その軌跡は別途ご紹介したいと思います。
富士通 グローバルサービスインテグレーション部門 デジタルフロント事業本部長代理。
著書『勝負は、お客様が買う前に決める!』(ダイヤモンド社)。詳しいプロフィールはこちら。
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