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» 2017年07月05日 08時00分 公開

働き方改革の問題点は技術ではない、文化だ(3/3 ページ)

[田中宏昌,ITmedia]
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日本のチームワークは最高だが……

 カナダ生まれのジョン・ロバートソン社長だが、実は21歳の頃(1990年)から日本で働いており、流ちょうな日本語を話す。2015年に行われた代表取締役社長の就任会見では「見た目は日本人の顔をしていないが、心は日本人以上に日本人だ」と語ったように、日本式の働き方になじんできたという。

 ジョン・ロバートソン社長は「日本の働き方で一番いいのはチームワークだ。これは世界に誇れる。だから日本のサービスやサポートは最高だが、結果とか数字とか、お客さまの満足には関係ない長時間残業や付き合い残業がはびこっており、変えないといけない。実際、シンガポールで数年間働いていたが、会社に長時間いる人はほとんどいなかった。みなテクノロジーを積極的に活用して効率のいい働き方をしており、リモートミーティングが多くても仕事の成績は良かった。また、長期間のバカンスを取得しても会社は回っていると実感できた」と笑いながら話す。

 加えて、「仕事もプライベートもどちらも大事で、そのバランスをキープするのが難しい。新しい働き方、柔軟な働き方への欲求は高まっているものの、従業員と経営層それぞれで意識改革が必要だ。特に日本の働き方改革の問題点は技術の問題ではなく、文化の問題だ。有給休暇を使わないのも問題だし、個々人の考え方を変えていく必要があり、トップダウンでやる部分もある」(ジョン・ロバートソン社長)

photo セミナーではディスカッションタイムもあった

 田澤氏も「テクノロジーの進化をみなさんが把握していないところで、働き方改革の波がきたのが現状だ。まずはこれまでできないと思い込んでいたことが、実はできるんだと体験してみることが大事。課題と言われ続けているセキュリティ面もテクノロジーで解決できる。テクノロジーは準備が完了しており、あとは自身で気が付かないとダメで、気付けば変わることができる」と主張する。


 個人的に最も印象に残ったのは、「世間的には労働時間の長い短いではなく成果が大事という流れになるだろうが、個人的には時間も成果も大事なポイントと考える。時間あたりの成果はもちろん、それを評価(給料)にまで反映させるのが大切だ。テレワークでは時間管理が重要であり、成果÷時間という評価、分母の時間が明確になる」という田澤氏の発言だ。

 例えば、本記事作成にかかった時間はどれくらいで、どのような成果(ページビューや読了率、拡散度合いなど)があったのかを明らかにし、それが給料に直結するイメージだ。これまでの日本の働き方はある意味で甘く、“真の働き方改革”の実現には従業員も経営層も決意や決断が迫られるのは間違いない。

photo 働き方改革の先進事例が紹介される「VMware Conference Summer 2017」。7月に東京と大阪で開催される
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