会場では、Cisco Sparkで石川選手のコーチである母親とビデオ会議をしたり、練習風景や過去の試合を動画共有し、そこに書き込みを行ったり、実際にラリーをしてリアルタイムに打ち筋などを見える化したりするデモが行われた。
石川選手は「卓球はコース取りが大事で、画面をホワイトボードのように使えることで離れていてもコーチと相談できるのは非常にありがたく、頼もしい存在と言える。自分が打っているところや、コースの深さを正確に把握するのはなかなかできないことなのでびっくりした。対戦相手の分析にも活用できるし、データが生きていきそうな手応えがある」とした。
石川選手の打球をリアルタイムに分析し、スクリーンに表示するトラッキングシステムは、Jリーグやプロ野球、ラグビーのトップリーグといったさまざまなスポーツのデータ収集や分析、配信行うデータスタジアムが持つノウハウが提供されている。
「卓球は、誰でもコース取りの癖や戦い方の癖があるので、それをデータにして見えるのがとても大事。これまでも自分のプレーを映像で見てきたが、このコースに何%行っているとか、失点しているとかの状態を数字として毎試合見られるのはありがたい。自分でも何となくでしか把握できなかったことが数値化されることで、自分のレベルアップにつながると思っている」(石川選手)
ところで、同じアスリートアンバサダーとなった張本選手のことは、どのように思っているのだろうか。石川選手は「張本くんは若いけど才能もあるし、それ以上に努力家として見ている。私自身も刺激を受けているし、東京オリンピックに向けて一緒に頑張っていきたい」と感想を述べた。
最後に鈴木社長は「あらゆるスポーツにおいて、今後はテクノロジーが重要になってくる。ビッグデータを蓄積して分析することで、選手の最適な健康状態、試合に対応する戦略や作戦立案につながると考えている。過去のデータも蓄積できるので、今後の試合に役立ててもらいたい。特に卓球は、幅広い観客にアピールするスポーツで、日本だけでなく世界的にも注目されるレベルになっている。アスリートのみなさんがレベルの高い試合をできるようにサポートしていきたい」とまとめた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.