NECプラットフォームズは、スマートフォンとBLEビーコンを活用して、工場や製造現場の人の動きを可視化する「人動線モニタリングサービス」を発表。作業遅延やライン停止など、現場の問題点の把握や課題解決を支援する。
NECプラットフォームズは2018年5月16日、BLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンとスマートフォンを活用して、製造業や倉庫業の現場で人の動きを可視化する「人動線モニタリングサービス」を発表した。5月28日に販売を開始する。
同サービスでは、製造ラインや倉庫内に設置したBLEビーコンと、作業員が所持するスマートフォンを通信させて、作業者の位置や滞留時間を常に自動収集する。
取得データをクラウドに蓄積し「現在位置」「移動軌跡」「滞留時間」「移動距離」を分析してデータ化し、ダッシュボード上のマップやグラフで可視化。作業者ごとに色分けされるなど、視覚的に分かりやすく表示する。
NECプラットフォームズは、同サービスの活用により、例えば工程の遅延やライン停止が発生しやすい場所や人を特定して製造ラインを改善するなど、業務改善や生産性向上を実現できるとしている。
同社が自社工場で行った実証実験では、約10万通りの多品種混流生産に起因して発生していたBTO(Build To Order)製品のライン停止時間を54%短縮できたという。
同サービスでは、スマートフォンとBLEビーコンを組み合わせたシンプルな機器構成で、作業者の動線管理が可能だ。大掛かりな設置工事や電源工事が不要で、初期投資を抑えられる上、クラウド利用による年額定額制での提供で、小規模・少人数から導入できるという。
人動線モニタリングサービスの価格は、スマートフォン、ビーコン、ネットワークシステムなどのハードウェアを含まない状態で、年額20万6000円(税別)から。スマートフォン5台対象が最小契約となる。
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