対面での会議のようにスムーズにいかず、運用が難しいと思う人も少くない「電話会議」。うまく進めるには、参加者全員が守るべきコツがあります。
この記事は榊巻亮氏のブログ「榊巻亮の『ブレイクスルー備忘録』」より転載、編集しています。
2018年4月末に、『世界で一番やさしい会議の教科書 実践編』が出版された。本書は、ざっくりとこんな構成になっている。
なお、「会議ファシリテーションの8つの基本動作」は、以前、こちらの記事でも紹介した。そちらで概略がつかめるはずだ。
今回は、本書の「よくある18の困り事と対策」から、1つ、「電話会議が難しい」を取り上げて紹介したい。“18の困り事”は、以下の通りだ。
1. 誰も発言しない
2. 議論が盛り上がらない
3. 一部の人しか会議に参加しない
4. 独演会が止まらない
5. 発散や脱線が多すぎる
6. 議論がかみ合わない
7. 会話がまどろっこしく、スムーズに進まない
8. 議論が間延びする
9. 論点が多すぎて、議論が難しい
10. 意思決定に時間がかかる(トップ合意編)
11. 意思決定に時間がかかる(現場合意編)
12. 決まったことが後から蒸し返される
13. 時間通りに始まらない
14. 大人数の定例会が難しい
15. プロジェクトの進捗報告会が難しい
16. 電話会議が難しい
17. テレビ会議が難しい
18. オンライン会議が難しい
最近は働き方の多様化やフリーアドレス、グローバル化に伴って、テレビ会議やチャット会議など、オンライン会議や電話会議の機会が増えてきた。会議の選択肢が増えるのはいいことだし、その場にいなくても打ち合わせができるのは効率的でもある。
しかし、特に電話会議は、対面での会議ほどスムーズにはいかない。何が難しくしているのか? うまくやるコツはないものか……。そんなふうに感じている方も多いだろう。
対策を紹介する前に、電話会議独特の難しさを理解しておきたい。そうすれば、自然に、必要な対策が見えてくる。
電話会議とは、文字通り電話、つまり音声だけで会議をする方法だ。通常の対面での会議と電話会議の決定的な違いは、相手の顔が見えないこと。これが、思っているより厳しい制約になる。具体的にどんなことが問題になるのか、あらかじめ知っておこう。
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