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» 2020年01月27日 12時30分 公開

Weekly Memo:大阪リージョン発表のAWSが日本企業のクラウド利用に見る「DXに向けた変化」とは (1/2)

AWSジャパンがクラウドサービスにおけるユーザー企業への支援を一段と強化している。その背景に、ITとDXへ向けたユーザー企業の取り組みの変化が見て取れる。

[松岡功,ITmedia]

AWSが語った「ユーザー企業の取り組みの変化」

 「クラウド利用に対するお客さまのニーズがここにきて変わってきている」――。こう語るのは、Amazon Web Services(AWS)の日本法人であるアマゾンウェブサービスジャパン(AWSジャパン)社長の長崎忠雄氏だ。同社が先頃開いた事業戦略会見でのひとコマである。

Photo 会見に臨むAWSジャパン社長の長崎忠雄氏

 同会見では、「AWSが2021年初頭に大阪リージョンを開設、ソニー銀行は全業務をAWSに移行」がニュースになったが、筆者は長崎氏の話から「ユーザー企業の取り組みの変化」に注目した。

 まずは同氏の冒頭の発言にある「クラウド利用に対するユーザーニーズ」だ。具体的にどう変わってきているというのか。

 「クラウドはこれまでコスト削減が最大のユーザーニーズだったが、ここにきて、『変化に素早く対応してビジネスを変革したい』『イノベーションし続ける組織に変えていきたい』というニーズが急速に高まってきている」

 同氏はさらに「アプローチの違いで言えば、コスト削減はあくまでもシステムのマイグレーションの話だが、ビジネス変革やイノベーションはこれまでのやり方をガラリと変えていくトランスフォーメーションの話。多くのお客さまがここにきてトランスフォーメーションに取り組み始めたと実感している」と強調した。

 この説明の流れで、長崎氏は図1を示した。AWSには同社のクラウドのテクノロジーやサービスの中身を修得する認定制度があるが、ユーザー企業において、その認定取得比率が全体の54%となり、2019年は2017年に比べて3.9倍に急増したことを表したグラフである。

Photo 図1 ユーザー企業のAWS認定取得比率の推移

 この動きについて同氏は、「これまではシステムインテグレーター(SIer)をはじめとしたパートナー企業の取得比率が高かった。使いたいときにすぐ使え、やりたいことがすぐにでき、失敗しても低コストといったクラウドの利点がユーザー企業にも受け入れられるようになり、直接使っていただけるようになってきた」と説明した。

 こうしたユーザー企業の取り組みの変化に対し、AWSが発信するメッセージも変わってきた。長崎氏は、2019年12月に米国で開催されたAWSのイベントでCEOのアンディ・ジャシー氏が語った「トランスフォーメーションを成功させるために経営者層がとるべきリーダーシップ4か条」を紹介した。図2がそれである。

Photo 図2 AWS CEOのアンディ・ジャシー氏による経営者層へのメッセージ
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