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» 2021年01月21日 10時00分 公開

政府は負けを認め、反省の上にDXを一気に進める。民間企業はどうか――平井デジタル相が目指すもの

行政のDX推進を目指すデジタル庁設立の構想やそれに向けた法改正が急がれる中、デジタル改革担当相の平井卓也氏が目指す「日本のDX」はどういったものだろうか。話を聞いた。

[原田美穂,ITmedia]

 2020年9月に発足した菅内閣の目玉政策の1つが、社会全体や行政のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進と「デジタル庁」の設立だ。内閣発足後、すぐにDX推進の足かせとなってきた制約を排除すべく、各種行政手続の押印の見直しに取りかかるとともに、デジタル庁についても2021年9月の設立を目指し、関連法の議論が始まっている。今後、政府はどのようにDXを推進する考えなのか。デジタル改革担当相の平井卓也氏に見通しを聞いた。


つながるべきところがつながっていなかったほころびを「法律の塊」で一気に動かす

1 デジタル・ニッポン 2020(自民党の公開資料より)

――平井大臣は、自由民主党政務調査会デジタル社会推進特別委員会において「デジタル・ニッポン2020」の提言をまとめた際の中心人物のお一人でした。提言には「COVID-19危機により、その後の社会は変わらざるを得ない」とありました。この意図を改めてお聞かせください。

デジタル改革担当相 平井卓也氏(以降、平井氏) ちょうど2020年4〜5月の緊急事態宣言の渦中に私たちは「デジタル・ニッポン2020」をまとめました。いま、デジタル改革担当相として、あの提言を実行するのが私の役割です。

2 平井デジタル改革担当大臣。取材は2020年12月23日、感染症に配慮して一定の距離を置くなどの対策を取る中で実施した

 デジタル化の強みは「つながること」にあります。今回のコロナ禍は、日本のデジタル化が海外と比べても遅れていたことを顕在化する出来事でもあります。デジタル化が遅れていたことで、本来あるべきエンドツーエンドのサービスができなかったのは、皆さんもご存じの通りです。

 つながるべきところがつながっていなかった――。これが、私たちが「デジタル敗戦」と表現する現在の状況です。まず過去のデジタル化政策の失敗を認めた上で、本気でデジタル・トランスフォーメーション(DX)を進めなくてはならいと考えています。地域を越えてあらゆるものをつなぐことが急務です。

2021年、行政の改革はどう進むか

3 デジタル手続法の概要(出典:高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)公開資料)

――直近では電子政府化を目指した「官民データ活用推進基本法」や「デジタル・ガバメント推進方針」に基づく各種法改正が進み、「デジタル手続法」など、幾つかの行政手続のオンライン化が進んでいますが、それでもなお、民間からはDXを推進するに当たって障壁となる手続ルールが多い点が課題とされてきたかと思います。デジタル化推進に向けた行政のワークフロー改革はどうなるでしょうか。

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