金融機関のDX促進へ MSが新製品とパートナー向け事業で目指す「モード2」とは

日本マイクロソフトが、金融機関のDX支援に向けて新たなパートナー向けプログラムと製品を発表した。自社のクラウドやブロックチェーン技術などに他社のソリューションを組み合わせることで「金融機関のDX」に「モード2」領域の提案力を加えるとしている。その中身とは。

» 2021年02月02日 07時00分 公開
[鈴木恭子ITmedia]

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 日本マイクロソフトは2021年1月28日、金融機関のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)を支援する新たなパートナー協業プログラム「Microsoft Enterprise Accelerator ‐ Fintech/Insurtech」を発表した。プログラムは既に開始し、国内12社が同プログラムにパートナーとして参画している。日本マイクロソフトは今後、30社の参画を目標にプログラムを推進するとしている。

 Microsoft Enterprise Accelerator ‐ Fintech/Insurtechは、金融業界の事業変革や差異化を目的としたITシステムを提供するパートナー各社の提案力やデリバリー力の強化を支援するプログラムだ。ブロックチェーンなどの技術を含むクラウド基盤「Microsoft Azure」と、パートナー企業のBaaS(Banking as a Service)ソリューションや情報管理基盤などを組み合わせることで、金融機関の新たな取り組みを支援する。

 具体的には、オープンAPIを通じて金融サービスに関わる機能を外部企業に提供し、デジタルでの販売チャネル拡大を図る金融機関のニーズに対応していく。

Microsoft Enterprise Accelerator ‐ Fintech/Insurtechの概要図(出典:日本マイクロソフト)

 日本マイクロソフトの藤井達人氏(エンタープライズ事業本部 業務執行役員 金融イノベーション本部長)は「日本マイクロソフトは技術と既存顧客を持っている。一方、パートナー企業はフィンテックのアイデアや先進的なソリューション、ビジネスアイデアを持っている。これらを組み合わせることで、金融機関に対して価値の高い提案ができる」と説明する。

日本マイクロソフトの藤井達人氏(画像提供:日本マイクロソフト)

 藤井氏は「これまでマイクロソフトは『モード2』における提案力強化の必要性を感じていた」と語る。

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