2020年の国内サーバ市場、4年ぶりのマイナス成長 明暗を分けた要素は――IDC

IDC Japanによると、2020年通年を対象とした国内サーバ市場は前年比4.1%減のマイナス成長となったが、クラウドサービスベンダー向けカスタムサーバや、「富岳」などのスーパーコンピュータの大型案件用途がプラス成長となり、サーバ市場全体のマイナス成長を下支えした。

» 2021年03月31日 09時00分 公開
[金澤雅子ITmedia]

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 IDC Japan(以下、IDC)は2021年3月30日、2020年通年の国内サーバ市場動向を発表した。

サーバ市場全体はマイナス成長となるも、下支えした製品が

 2020年の国内サーバ市場全体の売上額は4943億円で、前年から4.1%減少のマイナス成長となった。売上額がマイナス成長となるのは、2016年以来4年ぶり。出荷台数は44万6000台で、前年から13.5%減少した。

Photo 2016〜2020年の国内サーバ市場の推移(出典:IDC Japan、2021年3月)

 製品分野別で見ると、「x86サーバ」と「メインフレーム」がともに前年比2桁のマイナス成長となった。

 一方、「ARMサーバ」「RISCサーバ」「IA64サーバ」「ビジネスサーバ」を含む「その他のサーバ」は、2020年の売上額が総額で約430億円と推定されるスーパーコンピュータ「富岳」の出荷などがけん引し、3桁のプラス成長となった。

 IDCでは、その他のサーバの高成長が国内サーバ市場全体のマイナス成長を1桁台にとどめ、下支えしたと分析している。

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