製造業のDXの決め手として注目される「スマートファクトリー」。その最新の動きについて話を聞く機会があったのでその重要なポイントを考察したい。今回の話題、筆者は80年代から製造業の葛藤を目にしてきたからこそ、ある重大なリスクを感じた。今日のスマートファクトリーにおいて、そのリスクを回避する術はあるのか。
データウェアハウス(DWH)やデータ分析プラットフォームを提供するTeradataの日本法人、日本テラデータは2021年4月22日、製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の決め手として注目される「スマートファクトリー」の最新動向についてオンラインで記者説明会を開いた。
会見では、Teradataがドイツの自動車メーカーBMWとMicrosoftが立ち上げた「オープン・マニュファクチャリング・プラットフォーム」(OMP)に参加し、製造業におけるクラウドとエッジコンピューティング環境の導入と管理・運営の簡素化を目指す計画の説明があった。
スマートファクトリーは、製造現場のさまざまな機器や材料、手順、人の動きをデジタルで捉え、コスト最適化や生産性向上、安全性確保、環境保全を目指した言葉で、ドイツが産官学連携で進める国家プロジェクト「インダストリー4.0」を具現化した形の「先進的な工場」のことを指す。
この説明会での話が興味深かったのと、その内容を受けて筆者がこれまで取材で得た知見も踏まえて、このスマートファクトリーについて考察してみたい。
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