量子暗号通信による大都市圏向けデータ通信サービス、東芝がロンドンで実証実験へ

東芝は、理論上「盗聴が不可能」とされる「量子暗号通信」を用いたデータ通信網の実証実験を、英通信大手BTと共同でロンドンで開始。商業利用に向けた量子暗号通信ネットワークの可能性を検証する。

» 2021年10月11日 09時00分 公開
[金澤雅子ITmedia]

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 東芝と東芝デジタルソリューションズは2021年10月5日、英通信大手のBTと共同で、英国ロンドンで量子暗号通信を用いた商用メトロネットワークを構築し、実証実験を開始すると発表した。量子コンピューティング時代のセキュアなデータ通信サービスの実現を目指す。

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量子暗号通信による“安全な”データ通信サービスとは

 量子暗号通信は、暗号鍵を光子(光の最小単位となる粒子)に乗せて伝送する暗号化通信技術で、光ファイバー通信で用いられる。光子は、干渉を受けると状態が変化するため、盗聴を受けた場合、確実に検出が可能。理論上盗聴が不可能とされ、安全、堅牢(けんろう)なデータ転送の実現が期待できる。

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