効率と原価を重視したオペレーションを強みとするフードチェーンが相次いでダイバーシティ、イクオリティ、インクルージョンへの投資を発表した。イメージ戦略やマーケティング施策だけでは説明し切れない大規模投資だ。
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スターバックスのWebサイトのブログ記事によれば、同社は2030年までに多様なサプライヤーへの年間支出を15億ドルに増やす計画だ(注1)。この数字は、2021年度に多様なサプライヤーに費やした約8億ドルのほぼ2倍に当たる。
スターバックスはまた、他の企業と提携して、「Supplier Diversity and Inclusion(サプライヤーダイバーシティ&インクルージョン)プログラム」の一環として、グローバル全体でサプライヤーの多様性を拡大する。
「KFC」(日本名「ケンタッキーフライドチキン」)や「ピザハット」「タコベル」などのファストフードチェーンを運営するYum! Brandsは2021年7月に、サプライヤー、経営陣およびフランチャイズの多様性を高める計画を発表した(注2)。マクドナルドも同じ月に、「2025年までにサプライチェーンの支出の25%(約35億ドル)を多様なビジネスに割り当てることを目指す」とのコミットメントを発表している(注3)。
サプライチェーンへのコミットメントを含むスターバックスのDEI(Diversity、Equity、Inclusion)の取り組みを、単純なイメージ戦略や経営レポート向けの施策強化策だと評価するのは間違いだ。
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