企業の新技術に対する投資のうち、3分の1以上が「無駄」になるという。その原因をITリーダーの多くが「エンドユーザーが新技術を迅速に導入しないため」と考えているが、その見立ては正しいのだろうか。
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ソフトウェア開発を手掛けるWalkMeが2022年8月10日に発表した「The State of Digital Adoption」(年次デジタル導入レポート)(注1)によれば、ITリーダーの10人に6人が、エンドユーザーが新しい技術を迅速に導入しないために、デジタルプロジェクトの投資収益率が低下していることを懸念している。
同レポートは全世界の上席ビジネスリーダー約1500人を対象に調査した。変革のための投資のうち目標達成に至らないプロジェクトは平均で3分の1以上に上り、投資が無駄になっていることが判明した。
企業は業務の最適化や時間の短縮、コスト削減など問題を解決するために新技術に投資する。しかし、エンドユーザーがその技術を導入しない場合、「リソースの無駄遣いとなり、スタッフや関係者が不満を抱く」と報告されている。
(新技術の)導入率が低い場合、投資が無駄になり、人材確保にも影響することが多い。年次デジタル導入レポートによると、60%を上回るリーダーが「デジタル体験の不足が従業員の離職につながる」と考えている。
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