AI予測モデル構築と運用代行サービスを発表 日立システムズ

日立システムズが「AI活用 データ分析代行サービス」の提供を開始した。データからAI予測モデルを構築する作業を請け負う。

» 2023年02月28日 08時00分 公開
[山口哲弘ITmedia]

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 日立システムズは2023年2月27日、「AI活用 データ分析代行サービス」の提供を開始すると発表した。同サービスでは、DataRobotのAIプラットフォームを活用して、顧客のデータからAI予測モデルを構築し、予測結果を提供する。同社のデータサイエンティストがAI導入を全面的に支援し、AI導入費用を抑えられるとしている。

DataRobot導入前の検証にも 最小利用単位は1モデルから

 日立システムズでは、顧客がDataRobotを操作してAIモデルを構築するライセンス提供型サービスを2020年9月から提供している。今回提供を開始したサービスは、AIモデルの構築を顧客に代わって日立システムズが代行する。同社のデータサイエンティストが顧客のデータを加工してAI予測モデルを構築し、実際に学習データを入力して得られた予測結果を提供する。予測結果提供後も予測精度を見ながら日立システムズがAI予測モデルの運用と監視を担う。

 AI活用 データ分析代行サービスは、日立システムズのデータサイエンティストが構築したAI予測モデルを1モデルから利用でき、従来のライセンス提供型より費用を低く抑えられる。自社にデータサイエンティストがいない場合でもAIを利用できることから、部署ごとやテーマごとなどスモールスタートでAIによる予測を利用できる。日立システムズはこのサービスを、ライセンス購入前のDataRobotの導入評価にも利用できるとしている。

 構築したAI予測モデルの監視は日立システムズが行う。精度低下の兆しが出た場合にはAI予測モデルを再構築可能だ。他の業務システムとの連携についても支援する。

AI活用 データ分析代行サービスの運用イメージ(出典:日立システムズのプレスリリース)

 最近はAI技術の活用が広がっており、DXに取り組むための重要なツールになっている。政府はさまざまな産業でのAIの活用を推進しているものの、経済産業省が2020年3月にまとめた「戦略的 基盤技術高度化・連携支援事業(中小企業のAI)活用促進に関する調査事業」の報告書によると、「AI開発投資に余力がない」「データ不足または活用方法が分からない」「AI人材不足」といった理由で、AIの活用が進んでいない。AI活用 データ分析代行サービスは、こうした課題を抱える中堅中小企業を支援するサービスと位置付けられる。

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