Kyndrylはエンド・ツー・エンドのセキュリティ運用機能とサービスを拡張し、470億ドルのマネージドセキュリティサービス市場に進出する計画を発表した。
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Kyndrylは2023年7月26日(現地時間)、エンド・ツー・エンドのセキュリティ運用機能とサービスを新たに展開し、セキュリティ&レジリエンシー事業をマネージドセキュリティサービス市場にまで拡大すると発表した。年間収益20億ドル規模を誇るセキュリティ&レジリエンシー事業を、470億ドル規模のマネージドセキュリティサービス市場(2025年予測)にまで拡大する。
セキュリティ人材の不足が叫ばれる昨今、企業が複数のセキュリティツールやサービスを使いこなすことは容易ではない。こうした状況から多岐にわたるプラットフォームを一元的に監視するセキュリティオペレーションセンター(SOC)やシステムコンソールなどが重要になってきている。
だがKyndrylによると、既存システムは定型化されたアプローチが実装されており、融通が利かないことが多い他、ビジネスニーズの変化に伴い、企業によっても求めるものが異なっている。こうした現場の要求に対して従来のSOCでは対応するのが困難な実態があるという。
Kyndrylはこれに向けて、以下のソリューションの強化および拡充を図る。
セキュリティ運用の核となるビルディングブロックに焦点を当てたコンサルティングや実装、マネージドサービスを提供して柔軟にユーザーのセキュリティ強化に取り組む。具体的なセキュリティ領域としては、MDR(Managed Detection and Response)やSIEM(Security Information and Event Management)、EDR(Endpoint Detection and Response)、脆弱(ぜいじゃく)性管理などが含まれている。
Kyndrylは現在、イタリアやカナダ、ハンガリー、スペインにSOCを開設しているが、2023年末までにはインドを拠点とした同組織の開設を予定している他、日本においても検討を進めている。
サービスとしてのセキュリティ運用プラットフォーム(Security Operations as a Platform)を2024年3月末までにITインフラ統合プラットフォーム「Kyndryl Bridge」に統合する。Security Operations as a Platformは、ベンダーやパートナーに依存せず、組織が既存のセキュリティ投資を保持しながら、運用を強化できるようにする集中化された統合管理システムだ。ML(機械学習)による脅威検出機能なども備える。顧客はこの統合によってKyndrylが管理するIT資産のセキュリティの可視性を強化できる。
Kyndrylの新たなセキュリティ運用および対応機能は、顧客にとって有害な状況や脅威を予測・防御し、復旧できるようなサポートに焦点を当てた、当社のセキュリティ&レジリエンシーポートフォリオに完全に統合する。
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