ビズリーチ、新たな認証基盤にOkta CICを採用 100万人のユーザーをログアウトさせずに移行セキュリティニュースアラート

ビズリーチは10年以上運用していたB2C向け認証基盤をOkta Customer Identity Cloudに刷新した。100万以上のユーザーをログアウトさせずに基盤を移行することに成功したという。

» 2024年01月30日 13時35分 公開
[後藤大地有限会社オングス]

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 Okta Japanは2024年1月25日、ビズリーチが2022年に認証基盤を刷新し、アイデンティティー管理ソリューション「Okta Customer Identity Cloud」(以下、Okta CIC)を導入したと発表した。

 ビズリーチは「100万超のユーザーがログアウトすることなく認証基盤をOkta CICに移行した」と説明している。

ビズリーチがOkta CICを採用 その決め手と導入プロセスで注意したこと

 ビズリーチの主要なサービスには即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」や、人材活用プラットフォーム「HRMOS」シリーズ、OB/OG訪問ネットワークサービス「ビズリーチ・キャンパス」などがある。同社はキャリアインフラになるというビジョンの実現を目指し、ITを活用したさまざまなサービスを運営している。

 同社のサービスは企業間取引(B2B)向けと企業対消費者間取引(B2C)向けのプラットフォームで構成されており、B2C向けの認証基盤として今回のOkta CICが採用された。なお、ビズリーチによると、刷新前のB2C向けの認証基盤は10年以上運用していたという。

 ビズリーチはOkta CICを採用した理由として以下の3つを挙げる。

  • ユーザーが単一のアカウントとパスワードでサービスを横断的に利用できる
  • 認証機能の実装と運用コストの削減が可能
  • 秘匿情報を一元管理してセキュリティリスクの低減が可能

 ビズリーチはOkta CICへの移行に当たってユーザーが強制的にログアウトされないことを重要視し、アクティブユーザーの個別移行と非アクティブユーザーの一括移行という2段階のアプローチを採用した。

 こうした強制ログアウトを回避した移行作業にはOkta CICが提供する自動マイグレーション機能などが利用された。ビズリーチに登録されているスカウト可能会員数は移行当時で100万人以上であり、これらのユーザーを強制ログアウトさせることなく移行に成功したという。

 なお、ビズリーチは「実際の移行作業に要した期間は約8カ月で技術検証に約1カ月、設計・開発に約6カ月、テストに約1カ月であった。これらの移行作業は3人のエンジニアで担当した」と説明した。

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