Sophosは2023年にランサムウェアの被害に遭っ他企業のITやセキュリティ専門家に調査した結果を公表した。バックアップが侵害されると組織の身代金支払いの可能性が約2倍に増加し、復旧費用も8倍に跳ね上がることが示されている。
この記事は会員限定です。会員登録すると全てご覧いただけます。
Sophosは2024年3月26日(現地時間)、2023年にランサムウェア被害にあった企業に所属する2974人のITやサイバーセキュリティ専門家を対象に実施した調査「The Impact Of Compromised Backups On Ransomware Outcomes」の結果を公開した。
同調査は独立系調査会社Vanson Bourneが2024年初頭に実施し、過去12カ月間における回答者の経験がまとめられている。
調査結果から、ランサムウェア攻撃でバックアップが侵害された場合の財務上および運用上の影響が計り知れないものになることが明らかにされている。サイバー攻撃者がバックアップの侵害に成功した場合、組織は身代金を支払う可能性が約2倍になり、バックアップが影響を受けていない組織よりも復旧費用が8倍になっているという。
レポートの主な注目点は以下の通りだ。
Sophosはサイバーリスク軽減に向けて以下の取り組みを推奨している。
バックアップが危険にさらされる前に悪意のある脅威アクターを検出して阻止することで、ランサムウェア攻撃が組織に与える影響を大幅に軽減できるとSophosは説明している。バックアップの侵害を防ぐための投資はランサムウェアに対するシステムレジリエンスを高めると同時に、サイバーセキュリティの全体的な総所有コスト(TCO)を削減することにもつながると述べている。
新社長就任の翌日にランサム被害 事例で学ぶインシデント対応の成功パターン
「日本企業よ、危機感を持て」 ランサムウェアで最悪の事態に陥らないためにできること
被害者の悲しい実体験から学ぶ “本当に役に立つ”ランサムウェア攻撃対策
上野 宣氏が力説する“ペネトレーションテストの意義” 内製する際の注意事項Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.