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» 2005年04月09日 12時00分 公開

“柔軟な発想力”で顧客満足度120%を達成する問題発見能力を高める(8)(2/3 ページ)

[秋池 治,@IT]

ソリューションと呼べるのは顧客満足度120%のとき

 ここまでは一般的な顧客満足度についてお話ししましたが、ここからはソリューションにおける顧客満足度についてです。さまざまな問題を抱えている社内外の顧客に対して、ITを道具として組み込んだソリューション(問題の解決)を提供する人、つまり情報エキスパートにとっての顧客満足度はどうなっているのでしょうか。

 ソリューションと比較してサービスは、対象となるサービスが誰の目にも比較的はっきりしています。先ほどのレストランの場合でも、対象となるサービスは料理や雰囲気などサービスのポイントとレベルを想定しやすい傾向にあります。それに対してソリューションは、そのサービス内容が判然としないケースが多くなります。ERPパッケージの提案や提供などは、はっきりとしているのではないかと思われるかもしれません。しかし、実際には、ERPは顧客の困っている問題を解決するための手段であり、システムの導入は顧客にとっての目的ではありません。「困っている問題が解決されること」が顧客の最終的な要望のはずなのです。そのように考えると、システムだけが顧客満足度のポイントとは限らないことになります。これが「ソリューションはそのサービス内容が判然としない」という理由です。

 そしてさらにいえば、ソリューションは顧客の想定している満足度のレベルを超え、顧客満足度120%を目指す必要があります。なぜなら、顧客が問題と認識して困っている問題は、表面的な症状に近いレベルであり、複数の症状を引き起こしている真の原因ではないからです(参照:第1回 その“ソリューション”は本物か?)。

 ソリューションは顧客自身すら気付いていない真の原因を特定し、その解決案を提示・提供することだとすれば、それが提示・提供されたならば、そのソリューションは顧客の想定していたレベルをはるかに超えることとなり、その満足度は100%を超えることになります。顧客が思いも掛けなかったそのサービスに驚き、大いに満足するという意味で120%と表現しています。本当は120%ではなく200%、300%を目指すべきかもしれませんが、予算や期間などの制約条件もあり、私自身の経験からも現実的なレベルとして120%がボーダーラインです。これを超えていれば顧客の信頼を得ることになり、「次の機会もぜひお願いするよ」となるでしょう。

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