コンサルティング・プロモーション推進人材の育成法プロフェッショナル企画提案方法論−C/P(6)(2/2 ページ)

» 2006年10月07日 12時00分 公開
[大上 建(株式会社プライド),@IT]
前のページへ 1|2       

企画提案の質的向上は、組織的・体系的に

 これまで6回にわたって、企画提案のプロフェッショナル技術である、コンサルティング・プロモーションの紹介を行ってきた。これまでの解説を通じて読者と共有してきたポイントは次のものである。

  • 質の高い企画提案の求められる背景と、それを実現している一部のコンサルティング会社が存在し、そこにはれっきとした技術が存在すること(第1回
  • そのような技術を体系化した方法論が「コンサルティング・プロモーション(C/P)」であること。方法論とは何かと、方法論体系から見たコンサルティング・プロモーションの概要を説明(第2回
  • 組織的に企画提案のレベルを上げるためにプロセスを共有すべきであり、コンサルティング・プロモーションには9つのSTEPからなるプロセスが存在すること(第3回
  • この9つのSTEPの中に3つの「プロポーザル・レビュー(PR)会議」が登場すること。PR会議は知恵・知見を獲得するための重要な“技術”である(第3回
  • 同じくプロセスの中、顧客の真剣勝負の場で使う技術にディスカッション・プロポーザル(D/P)があること。D/Pの概要とD/Pをうまくやるために必要となる組織的な準備と訓練方法について(第4回
  • コンサルティング・プロモーションの組織的推進のビジョンを描き、そのビジョンから導かれる、進め方と主に体制整備の面でのポイント(第5回

コンサルティング・プロモーション推進を進めるうえで、行動規範および事例の知識が人材育成上の課題となること、そしてその課題に対する組織的取り組み方(第6回

 システムインテグレーターのプロジェクト受託業務や、企業の情報システム部門におけるシステム化企画は1人でやる仕事ではなく、仲間や上司、顧客や協力会社との関係の中で行う仕事である。

 このような仕事の中で、企画提案の質的向上を実現するためには、その取り組みは組織的なものでなければ不可能だ。コンサルティング・プロモーションは、組織的に企画提案の質的向上を果たすためのプログラムとなるものである。

Profile

大上 建(だいじょう たける)

株式会社プライド 常務執行役員 チーフ・システム・コンサルタント

前職で上流工程を担当する中、顧客の利用部門は必ずしも「開発すること」を望んでおらず、それを前提としないスタンスの方が良いコミュニケーションを得られることに気付き、「情報の経営への最適化」を模索することのできる場を求めてプライドに入社。株式会社プライドは、1975年に米国より社名と同名のシステム開発方法論の日本企業への導入を開始して以来、これまで140社余りの企業への導入支援を通じて、情報システム部門の独立自尊の努力を間近に見てきた。


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ