5分で絶対に分かるグリーンIT5分で絶対に分かる(3/6 ページ)

» 2008年03月21日 12時00分 公開
[長谷川 長一,@IT]

2分−ITによるエコとは

 コンピュータ関連技術が環境問題に大きく貢献し得ることは、あらためていうまでもないと思います。

 例えば、自動車の低燃費化にはコンピュータによるエンジン制御技術が不可欠ですし、オフィスのペーパーレス化にコンピュータが貢献しているのはもちろんです。

 ITS(高度道路交通システム)による渋滞の解消なども、長期的に見れば効果は高いでしょう。

 より業務寄りのITの世界で考えてみると、ITの活用により物理的な物の移動を情報の流れで置き換えられるという点が重要です。

 例えば、電子会議システムを使用することで出張のために人が移動する必要がなくなり、電力や化石燃料の消費の削減に貢献できます。さらに、物理的な物の移動が必須の場合であっても、ITによって物の移動を最適化できる点も重要です。

ALT 図2:ITによるエコの効果

 在庫情報が適切に管理できていなければ、余裕のある在庫を持つために、必要以上の商品を運ぶ必要があります。また、逆に突然の在庫切れが発生した場合には、トラックを低い稼働率で運転しなければならない場合もあるかもしれません。

 これでは環境に優しい状況とはいえません。サプライチェーン管理を適切に行い、在庫情報をリアルタイムに統合できれば、最小限の在庫で、在庫切れの確率を抑えることが可能になり、結果的に環境に貢献できます。

 一般に、情報システムの投資効果を算定する場合には、コスト削減効果や生産性向上効果を見積もることになりますが、今後は環境への貢献度も含めるべきケースが増えてくるでしょう。

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