会議が終わるたびに「議事録をまとめるのが大変」「メモの整理が追いつかない」などと感じていると思います。最近はAI議事録ツールを活用することで、そんな面倒な作業を自動化し、会議の効率や情報共有の手間を大きく削減する企業が増えています。AIが議論の内容を文字起こしし、重要なポイントやタスクを自動で整理。メンバー全員がすぐに内容を確認できるため、会議後の対応もスムーズに進められるという方法です。
この記事では、議事録まとめと活用をとにかく効率化したい人、この効率化体制を従業員へ提供したい企業に向け、無料／有料それぞれのおすすめAI議事録ツールや選び方、導入メリットまで、実際に役立つポイントを分かりやすく解説します。
この1ページで理解！ビジネス向けAIツールの主な機能、メリット／デメリット、選定ポイント｜おすすめ製品をタイプ別に比較
目次
AI議事録ツールとは？ 改めて何ができるのかを理解しよう
AI議事録ツールは、会議の面倒なメモ書きや議事録作成の工程を「AI」を用いて減らせる／効率化できる便利ツールです。それだけではありません。発言内容をデータとして自動で整理し、情報の抜け漏れを防ぐなど、会議そのものの価値を大きく高める効果も期待できます。
何より、これまで時間がかかっていた作業が一気に効率化されるため、会議後の情報共有や業務のスピードアップにつながります。ここからは、AI議事録ツールの具体的な機能やメリットについて詳しく解説します。
AI議事録ツールの基本機能
AI議事録ツールでは、大きく分けて以下4つの効率化を実現します。
- 会議の内容を自動でテキスト化
- 発言者ごとに分けて記録
- 自動要約やキーワード抽出
- クラウド共有・管理
会議の内容を自動でテキスト化
会議中の会話をAIが自動的に文字データへ変換してくれます。普段どおり話すだけで、発言内容がどんどんテキストとして記録されていくのが特徴です。日常会話なら8割～9割ほどの精度で認識することができ、議事録作成の手間が一気に減る実感が得られます。
発言者ごとに分けて記録
話者ごとに発言を自動でラベル付けできる点も便利なポイントです。声の特徴やAIによる識別を活用し、「誰が何を話したか」が分かりやすく整理されるイメージです。会議の流れや責任の所在が明確になり、後から見返すときにも役立ちます。
自動要約やキーワード抽出
長い会話の中からAIが重要なポイントや決定事項、次にやるべきタスクなどを自動でまとめてくれる機能も用意されています。参加できなかった人でも内容をすぐに把握しやすくなり、会議後のフォローがしやすくなるのも魅力です。
クラウド共有・管理
作成した議事録はクラウド上に保管され、関係者がいつでも・どこからでもアクセスできる仕組みになっています。ファイルをメールで送ったり、バージョン管理で手間取ったりといった煩わしさから解放されるのがうれしいところ。情報共有や管理の手間も削減できるでしょう。
AI議事録ツールの導入で何が楽になる？
AI議事録ツールを使うことで、日々の業務は大きく変わります。従来は誰かが会議中に必死でメモを取り、終わってから録音を何度も聞き直してまとめる必要がありました。しかしAIツールなら、以下のような変化が得られます。このようなメリットにより、作業の効率化だけでなく、会議そのものの質が向上し、実行力も高まります。
- メモ取りの負担が大幅に減り、会議に集中できるようになる
- 書き起こしや要約の作業時間を大幅に短縮できる
- 決定事項や要点をチーム内ですぐに共有できる
- テレワークや拠点が離れたチームでも、内容を均一に記録・管理できる
AI議事録ツールの選び方｜タイプと目的を理解する
多くのAI議事録ツールが登場していますが、どれを選ぶかは自社の目的や使い方により異なります。まずはツールの「タイプ」を理解し、自分たちの課題に合うものを選ぶようにするとよいでしょう。
議事録作成メインのタイプ
このタイプは、会議内容を正確に記録することに特化しています。
特徴としては、音声の認識精度が高く、編集や共有がしやすい点があります。オンライン・オフライン問わず、正式な記録が必要な会議や、顧客との重要な打ち合わせなどに適しています。
また、ZoomやTeamsなどの会議ツールと連携できるか、オフラインでも使いやすいかといった点も確認して選ぶと安心です。
会議・商談の可視化や実行力強化タイプ
一方、会議内容の「活用」に重点を置くタイプもあります。
AIが会話内容を自動で分析し、タスクを抽出したり、プロジェクトの進捗管理をサポートしたりする機能が特徴です。営業チームの商談内容の分析や、チームの課題抽出、意思決定のスピードアップなどを実現したい場合に向いています。
導入時は、タスク管理や外部ツールとの連携、キーワード分析など、AIによる自動化の幅をチェックしてみましょう。
機能で比較「AIツール」おすすめ製品一覧
【コストをかけずに始めたい人向け】無料で使えるAI議事録ツール
はじめてAI議事録ツールを導入する場合、無料で使えるツールから試すのがおすすめです。ここでは主な3つの無料ツールを紹介します。
Googleドキュメント音声入力
公式サイト：Googleドキュメント音声入力
Googleアカウントがあれば誰でも利用でき、ブラウザ上で簡単に音声を文字に変換できます。
使い方は、Googleドキュメントの「ツール」から「音声入力」を選ぶだけ。会議の内容をそのままリアルタイムでテキスト化できます。ただし話者識別や自動要約機能はなく、一人の話者の記録に向いています。
LINE CLOVA Note
公式サイト：LINE CLOVA Note
LINEアカウントで始められる無料ツールです。月間300分まで無料で利用でき、話者の識別やキーワードの抽出も自動で行われます。精度の高さも評価されていますが、2025年7月でサービス終了が予定されている点には注意が必要です。今後は「LINE WORKS AiNote」に移行する案内もあります。
ユーザーローカル音声議事録システム
公式サイト：ユーザーローカル音声議事録システム
ユーザーローカルが提供するツールで、音声を無料で文字起こしできます。
ワードクラウドや感情分析など、会議内容をデータとして可視化・分析できるのが特徴です。議事録のフォーマット編集やチーム編集の機能は限定的ですが、会議の傾向を把握したい場合に役立ちます。
【ビジネス・業務シーン向け】AI議事録アプリのおすすめ4選
本格的に業務で活用していくのあれば機能性やセキュリティ面を考慮し、有料版も選択肢に入れましょう。
ここからは代表的な有料ツール4つを紹介します。
Notta
公式サイト：https://www.notta.ai/
Nottaは、個人利用から大企業まで対応できるバランス型のツールです。
音声認識の精度が非常に高く、104言語の文字起こしや42言語への翻訳にも対応しているため、国際会議や多拠点利用にも便利です。
- ZoomやGoogle Meetとの連携もスムーズに行える。
- 料金は無料プラン（月120分）から、月額2200円～のプレミアムプランやビジネス向けプランを用意。
スマート書記
公式サイト：https://www.smartshoki.com/
スマート書記は、日本の大手企業や自治体にも多く導入されている、国内向けの信頼性の高いAI議事録ツールです。
最大20人までの話者識別や、AIによる自動要約、ToDoリストの自動作成など、組織での運用に必要な機能がそろっています。
- セキュリティ面でもISO27001認証を取得している。
- 料金は月額1万円から、利用人数や機能によって変動。
AI GIJIROKU
公式サイト：https://gijiroku.ai/
AI GIJIROKUは、ZoomやMicrosoft TeamsなどのWeb会議ツールと連携しやすい点が特徴です。
30カ国語に対応したリアルタイム翻訳機能も備えているため、国際会議で言語の壁を感じることなくコミュニケーションできます。
- 個人向けのパーソナルプランは月額1500円から、法人向けプランもあり、用途に合わせて選べる。
Rimo Voice
公式サイト：https://rimo.app/about/voice
Rimo Voiceは「会議のスピード」と「セキュリティ」の両立を重視した法人向けAI議事録ツールです。
1時間の会議データを5分ほどで文字起こしでき、情報セキュリティの国際規格（ISO27001・ISO27017）も取得しています。
- 料金は月額3万円台から。セキュリティや効率を重視する企業への導入例もあり。
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AI議事録ツール導入のメリット｜業務効率が大きく変わる5つのポイント
AI議事録ツールを導入すると、日々の業務効率だけでなく働き方そのものにも変化が現れます。ここでは主な5つのメリットを紹介します。
- 議事録作成にかかる時間と手間を大幅に減らせる
- 正確で客観的な議事録が残せる
- 多言語・多拠点会議にも柔軟に対応できる
- 議事録の共有・管理がとにかく楽になる
- 会議の振り返りやタスク管理まで効率化できる
議事録作成にかかる時間と手間を大幅に減らせる
AIが会議の音声を自動で文字に起こしてくれるため、これまで多くの時間がかかっていた議事録作成作業が大きく効率化されます。担当者が会議後に残業することも減り、空いた時間を本来の業務にあてられるようになります。
正確で客観的な議事録が残せる
AIツールは発言をそのままテキスト化するため、抜け漏れや主観による要約ミスを減らせます。後から内容を確認・修正しやすくなり、「言った・言わない」といったトラブル防止にも役立ちます。
多言語・多拠点会議にも柔軟に対応できる
主要なAI議事録ツールは、英語や中国語など複数の言語に対応しています。海外拠点とのWeb会議や外国籍のスタッフが参加する会議でも、通訳を介さずに内容を把握でき、コミュニケーションの質が向上します。
議事録の共有・管理がとにかく楽になる
クラウド保存やリンクによる共有、閲覧・編集権限の設定ができるため、関係者と効率的に情報共有できます。バージョン管理や情報の漏えいリスクも低減できます。
会議の振り返りやタスク管理まで効率化できる
議事録からタスクを自動抽出し、会議後すぐに担当者が自分の作業を確認できる仕組みが整います。これにより決定事項の実行率も高まり、会議が「話し合いの場」から「実行を生み出す場」へと変わります。
おすすめ使えるAI翻訳アプリはどれ？ 主要アプリとその選び方
無料ツールと有料ツールの違い｜何が違う？ どんな基準で選ぶ？
AI議事録ツールの導入時には、「無料ツールで十分か、有料ツールが必要か」で悩む方も多いでしょう。ここでは両者の違いを整理します。
| 比較項目 | 無料ツール | 有料ツール |
| 文字起こし精度 | 良好だが環境により安定しない場合あり | 高精度で安定（98％以上の実績も） |
| 利用時間・機能制限 | 月間・1ファイルあたりの制限が厳しいことも多い | 制限緩和または無制限、全機能が利用可能 |
| 話者識別 | 非対応・限定的 | 標準搭載、多人数対応 |
| セキュリティ | 基本対策のみ、データ活用ポリシーに注意 | 暗号化や認証取得など厳格な対策 |
| 専門用語対応 | ほぼ非対応 | 社内用語や専門用語登録に対応 |
| サポート体制 | FAQやコミュニティのみ | メール・電話・チャット等の専用サポート |
無料ツールはこんな人におすすめ
- まずはAI議事録の操作感や精度を試してみたい人
- 個人用や少人数での打ち合わせ記録に使いたい場合
- 機密性の低い内容や、利用頻度が低い現場で使いたい場合
有料ツールはどんな場面で選ばれている？
- 情報漏洩対策やセキュリティ要件が厳しい業種での利用
- 医療や法律、IT分野など、専門用語が多い会議の記録や多人数での活用
- 議事録の自動要約やタスク管理機能、多言語会議が必要な現場
AI議事録ツール導入時の注意点と選定ポイント
ツールを導入する際には、単に機能を比較するだけでなく、次のような点に注意が必要です。
- 音声認識精度と対応デバイスを要チェック
- セキュリティ・プライバシーへの配慮も重要
- 辞書機能・カスタマイズ性も重視する
音声認識精度と対応デバイスを要チェック
実際の会議室の雑音やマイクの質によって認識精度は大きく変わります。必ずトライアル期間を活用し、自社の環境でテストしてみましょう。オンライン会議と対面会議のどちらでも安定して使えるかも大切なポイントです。
セキュリティ・プライバシーへの配慮も重要
企業利用では情報漏えい対策が必須です。ISO認証の有無やデータの暗号化、アクセス管理の仕組みが自社のルールに合っているかを確認してください。クラウド型かオンプレミス型かも選定の基準となります。
辞書機能・カスタマイズ性も重視する
自社の業務や専門用語への対応力を重視しましょう。辞書機能やカスタマイズ性があれば、長く使ううちに精度が向上します。また、導入後のサポート体制や同業種での実績も安心材料になります。
導入現場の声と失敗しない運用のコツ
- 会議前にマイクや録音環境を整え、雑音を減らしておくと精度が向上します
- AIによる自動文字起こし後は、人が内容を最終確認・修正するルールを設けると安心です
- どこまでの精度や運用方法を求めるか、現場の合意形成が成功のポイントです
まとめ：AI議事録の活用で、会議をもっと意味のある時間に
AI議事録ツールは、会議の効率化や情報共有の質向上に役立つ定番ツールへと進化しています。
しかし“なる早”で導入したい場合も、焦っていきなり決める必要はありません。まずは無料プランやトライアル、資料請求するなどしていくつかを比べつつ「本当に自社に合うか」を試してみることをおすすめします。
無料トライアルを活用し、自社に最適なツールを見極める
- 実際の会議で複数ツールを使い比べ、操作性や精度、共有しやすさを比較しましょう
- 導入コストと業務効率のバランスを、現場で納得しながら判断することが大切です
もし「自社に合うIT製品・サービスが分からない」「どう探せばよいのか分からない」とお困りでしたら、あるいは「おすすめ製品・ベンダーを紹介してほしい」「詳しい人に相談したい」のような希望がありましたら、適切なIT製品・サービス選定に詳しいIT専門スタッフに聞ける・相談できるITセレクトのコンシェルジュ相談サービスを用意しています。ぜひご利用ください。（無料です！）
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