六本木ヒルズで2月9日から13日にかけて、“ITを活用した都市観光”の実証実験「@STREET」が行われる。ユーザーに、ライブカメラの映像を参照したり、タブレットPCからタウン情報などを取得したりしながら、観光を楽しんでもらおうという内容。
森ビルが、総務省から受託した「e!プロジェクト」の一貫として行う。実験では、モバイルIPv6環境のネットワークも構築されるという。
@STREETでは、2種類の実験が用意される。1つは、六本木ヒルズの8カ所に設置された固定カメラ、および1台の移動カメラの映像をインターネット経由で配信する「インターネットナビゲーション」。移動カメラは、「モバイルカメラマン」によって持ち運ばれ、撮影される。ユーザーは、自宅などから六本木ヒルズを疑似体験できるほか、チャット形式でモバイルカメラマンに「あそこを撮って」などと指示を出すことができる。
「(モバイルカメラマンは)ラジオのリクエストのように、寄せられた意見の中からいくつかをピックアップして移動する」(森ビル)。
もう1つは、用意されたタブレットPCを携行してもらい、場所に応じた情報を取得してもらう「観光ナビゲーション」。六本木ヒルズ内には17カ所のアクセスポイントが設置されており、このエリアに入ることでタブレットPCから店舗情報、地図情報、ライブ中継映像(モバイルカメラマンの映像を含む)などを視聴できる。
モバイルIPv6に対応しており、アクセスポイント間のハンドオーバーが可能。別のアクセスポイントエリアに移ると、自動でナビ画面が切り替わり、情報がプッシュ配信されるという。
現在、@STREETのサイトで実験参加者を募集中。自宅から参加する「インターネットナビゲーション」には、1000人程度を一般公募する予定。参加者には、アンケートに回答することを条件に500円相当の図書券がプレゼントされる。
タブレットPCを携行する「観光ナビゲーション」では、150名程度を一般公募する。2月9日から13日にかけての5日間、ペア5組が2時間ずつ、3交代で参加する。こちらは、アンケートに回答することを条件に六本木ヒルズ森タワー52階展望台の入場券をプレゼントされる。
なお、この実験をきっかけに同様の観光サービスが展開されるかどうかは、「タブレットPCでは、重すぎるのではないか。PDAぐらいになれば……」(森ビル)とのこと。タブレットPCは、ツアーガイドが携行することも考えられるとした。
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