名前を今回はローマ字にしているけど、つまりおなじみの吉村浩一さんである。予選1位の常連だ。ところが、本人も言っていたのだけど、今回は精彩がない。彼のロボットの動きは、素早く動いてピタッととまるようなキレの良さがあるはずなんだけど、今回はそういう感じではない。
逆立ちは見事だけど、それをするロボットも珍しくなくなってしまった。しかも本の上り下りは(なぜか)試みなかった。そのせいもあって、230点の34位。予選落ちだ。本人曰く「結婚したために時間が取れなくなった」とのこと(*7)。
これも、おなじみの作者によるロボット。これも基本性能はきっちりしている。闘ったらそこそこ強そうだ。ところが、どういうわけか、本の上り下りのモーションを持っていなかったのだ。動きの性能から見てできないことはなさそうなのだけど。そこで、前転しながら本の上を乗り越えるという策を採った。
ある一瞬において身体は完全に本の上にいる(たぶん)。「本の上り下り」という日本語をどう解釈するかという話題になったわけだ。結果、230点で、「R-Blue V」と同じく34位。やはり「上り下り」とは認めてもらえなかったか。
基本動作をきっちりこなすロボット。本の上り下りもそつなくこなす。でも、これが239点の33位。惜しくも通過できなかった。転んでしまったときに起き上がれなかったのが印象を悪くしたかなぁ。
先に言ってしまうとこれが32位だったロボット(242点)だ。写真の箱に座った姿勢で待っていて、演技開始で立ち上がるってのはちょっといい演出だった。ちょこちょこした歩き方だけど、足はきっちり上がっている。本の上りもOK。下りるときに転んじゃったけど、自分で起き上がれたからこれもクリア。派手な技はなかったのだけど、このあたりが差を分けたのかもしれない。
第3回大会には、「Weird-7」という木製のロボットが登場して話題をさらった。キョロちゃんなんてあだ名の付いたやつである。その作者のかづひさんの新型マシンが「Weird-72」だ(*8)。
デモンストレーションが始まるとき、リングには木製のロボットと、ロボコンマガジン2冊重ねたものが置かれている。あれ、「Weird-72」もあのデザインなのかなとか思ったところで、度肝を抜いてくれた。これはぜひ上の動画を見てほしい。会場が一瞬静かになってから「おおおっ!」てなっているのもわかる。
つかみはOKだったのだけど、この後トラブルが発生してしまってデモは中断。大技もあったようなのだけど披露されなかった。このため162点で48位。残念だけど仕方ない。仕方ないけど、観客だって大技は見たいのが人情で、休み時間を使ってその技だけの発表があった。それがこれ。
動画はこちら(0.4Mバイト)
リング上でも発表されたのだけど、控え室での方がうまく撮れていたので、それを掲載。つまり、なわとび(実は針金とびだけど)。
わたしは、ジャンプしながら前に進むってのはできません?って聞いてしまった。かづひさん、これを喜んでくれて、決勝の日に2時間くらいかけてモーションを研究してくれた。そうやってできたのがこれ。ウサギ跳びだ。
動画はこちら(0.8Mバイト)
思いつきのアイデアが形になるところを見られて、かなりうれしい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR