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赤ちゃんの泣き声分析器「WhyCry」を、本物の赤ちゃんに試すレビュー:「WhyCry」(1/2 ページ)

» 2004年02月27日 21時28分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 バウリンガル、ミャウリンガルの次は、“赤ちゃんリンガル”だろうか。

 最近、“音声分析端末”とでも分類すべきものが、しばしば話題を集めている。犬、猫の鳴き声を翻訳するというバウリンガルミャウリンガルがその代表だが、会話の音声を解析して2人の愛を確かめる「愛発見器」なども開発されるなど、音声分析は人間にもおよんでいる。

 そんな中、今年1月に原沢製薬工業から発売されたのが、赤ちゃんの泣き声を分析するという「WhyCry」だ。価格は1万6800円。元はスペイン製だが、赤ちゃんの泣き声は万国共通だそうで、日本でも販売されることになった。

Photo サイズは、45×123×180ミリ、290グラム。赤ちゃんが誤飲する心配は、ないサイズだ

 泣いている赤ちゃんの口元に、この端末をかざせば、音声を拾って「この赤ちゃんは空腹で泣いている」などと、たちどころに分析してみせるという。これさえあれば、赤ちゃんが泣いている原因が分からず、オロオロすることもない……とのこと。

 実際に、製品を取り寄せて使ってみることにした。

大人の声を解析すると

 製品パッケージの中身は、いたってシンプル。端末が梱包され、あとは紙の資料が2、3点入っているだけだ。WhyCryは単機能であるため、説明書も「電源を入れて、赤ちゃんに近づける」といった記載がある、ごくシンプルなもの。代わりといってはなんだが、育児書のような内容の、多少厚みのある小冊子が同梱されている。

Photo 端末側面(クリックで拡大)
Photo 端末の裏面。“判定パターン”が説明されている(クリックで拡大)

 手元に端末があると、すぐ使ってみたくなるのが人のサガというもの。電源を入れ、「アーアー、ウーウー」と発声してみる。すると“分析中”であることを示す、緑のランプが点滅を始める。

 30秒ほどじっと待っていると、結果が出た。赤いランプが点いた場所は……「退屈」。そんなに退屈そうな声だっただろうか?

Photo 5つのランプは、それぞれ「空腹」「退屈」「不快」「眠気」「ストレス」を指す

 もっとも、当然ながらこれは本来の利用法ではない。WhyCryが対象としているのは、生後10カ月までの赤ちゃんのみ。大人の音声も拾うには拾うが、正しい分析はできないようだ。

 というわけで、今度は本物の赤ちゃん相手に、試してみることにした。

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