アルプス電気は4月26日、電子制御された自動車のハンドルやペダルにフォースフィードバック機能を加えた独自のドライブ・バイ・ワイヤシステムを開発中だと発表した。
自動車の操作系はハンドルからシャフト、ギア、タイヤまで機械的につながっているが、これをコンピュータ制御に置き換えるのがドライブ・バイ・ワイヤシステム。この場合、例えばハンドルは体感ゲーム機と同様に、左右へのハンドル操作を電気信号で伝える単なるコントローラとして機能することになる。
ドライブ・バイ・ワイヤは安全性の向上や車内レイアウトの自由化、車体の軽量化などさまざまなメリットがある一方、従来はハンドルなどを通じて得ていた路面状況などの情報がドライバーに伝わらなくなってしまう問題もある。
同社が開発中のシステムでは、ハンドルやシフトレバー、ペダルなどにフォースフィードバック機能を持たせた。未舗装道路で道路のでこぼこ感をハンドルに伝えたり、坂道ではペダルの抵抗感を増して踏み込ませるなど、感覚的な情報をドライバーに伝えることができるという。
新システムには同社が開発した「ハプティック技術」を導入した。同技術はさまざまな操作感触を人工的に作り出すもの。同技術を取り入れた自動車用操作インタフェース「ハプティックコマンダ」が高級乗用車に採用された実績がある。
開発中のシステムは、5月26−28日に開く「ALPS SHOW 2004」に参考出展する予定。模擬コクピットからリモコンカーを操縦できるようにする。
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