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“世界最大画面”なのに長時間駆動――サムスンのポータブルDVDレビュー(2/2 ページ)

» 2004年04月28日 18時30分 公開
[西坂真人,ITmedia]
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 長時間駆動の秘密は、バッテリーの大きさだ。

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 DVD-L200Jに標準搭載されたバッテリーは、8800mAhの超大容量タイプでノートPCのバッテリーのように背面に取り付ける。当然重さもハンパではなく、バッテリーのみで約500グラムもある。本体を含めた総重量は約1.7キロと、近年のサブノートPCより重くなってしまう。斜めの状態で固定することで装着時の奥行きサイズ増は抑えているものの、高さが約39ミリになってしまうのは残念なところだ。

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 再生可能なフォーマットは、DVDビデオ/音楽CD/ビデオCDのほか、ビデオモードで録画したDVD±RW/-R、CD-R/RWに記録した静止画(JPEG)や音楽(MP3/WMA)データなど。DVD-RAMやVRモードで録画したDVD±RW、SVCD/CVD/SACD/CCCDなどは再生できない。前モデル(DVD-L100J)ではDVD±RWディスクやWMAの再生ができなかったので、再生機能はやや向上しているといったところだろう。

 インタフェースは標準的なもので、映像入力1系統(S/コンポジット出力可能)のほかドルビーデジタル/DTS出力が可能な音声出力1系統(光デジタル/アナログ兼用)を装備。東芝のポータロウと同じく、ヘッドフォン端子が2系統用意されているのは便利だ。ただし、ヘッドフォンは1つも付属していない。本体とバッテリー以外では、車載用シガーライターアダプター/リモコン/ACアダプター/AVケーブルが同梱される。

photo 左側面(上)と右側面(下)

DVD-L200Jの活用シーンは?

 B5ファイルサイズで重さ1.7キロという“ポータブル”を冠するにはやや苦しいサイズのDVD-L200Jだが、10インチ大画面&6時間超の連続再生という他機種にはない魅力も捨てがたい。車載用シガーライターアダプターを同梱していることからも、一見、自動車向けかと思わせる製品だが、電源が確保できる車内での視聴に大容量バッテリーは必ずしも要らない。

 ポータブルDVDとしてはかなり“のめり込める”10インチを、(重さはあるものの)場所を選ばず視聴できるというメリットを生かせるのは、やはり自宅での活用になるのではないだろうか。

 今回のレビューで、筆者が1番お気に入りだったのは、「DVD-L200Jをお腹に抱えてソファーに寝転がりながら映画を観る」という視聴スタイル。これなら1.7キロの重さもさほど気にならず、リラックスした体勢のまま大画面を間近で満喫できる。このように本体を抱えていると、電源コードの煩わしさから解放されるバッテリー駆動のありがたみがあらためて実感できるのだ。

photo 「お腹に抱えてソファーに寝転がりながら映画を観る」の図

 好きな映画や録り貯めたTV番組などDVDを3〜4枚ほど抱えて、ダラーとした格好で半日をDVD三昧で過ごす……。日本に負けないぐらい長時間労働といわれる韓国だが、そこで生まれたDVD-L200Jは、働き過ぎな現代人に“ゆとりを持った贅沢なライフスタイル”を提案しているのかもしれない。

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