お台場の日本科学未来館で、特別展示「『PlayStationと科学』展」が開始された。
同展示は4月29日から5月31日まで行われるもので、全世界で1億7000万台を出荷している家庭用ゲーム機「プレイステーション」をきっかけに、科学への理解を深めてもらおうという趣旨だ。
初日には同館館長の毛利衛氏と、ソニー・コンピュータエンタテインメント代表取締役社長兼グループCEOの久多良木健氏がテープカットを行った。
テープカットの際、毛利氏は「プレイステーションは登場から10年たった今でも進歩を続けるプラットフォーム。最先端技術を易しく紹介するという日本科学未来館にはぴったりな展示」と述べ、子供たちにもなじみ深いプレイステーションを題材に、科学への関心・理解を高めてほしいと挨拶。
また、久多良木氏は、「10年前、リアルタイムCGは夢の技術だった。これを家庭でも楽しめるようにと作り出したのがプレイステーション。科学が牽引するエンタテイメントを見てもらいたい」と挨拶した。
会場ではプレイステーションの理念、歴史、進化論、ハードウェアなどについての展示が行われているほか、ゲーム中で使われている表現手法を科学的に紹介・体験できるコーナーが設けられている。また、「グランツーリスモ」に例を取ったゲーム制作の現場紹介、これからプレイステーションに組み込むことが検討されている最新技術なども紹介された。
「みんなのゴルフ」に登場する川奈ホテルゴルフコースの模型を利用して3DCGの仕組みを説明するコーナーや、プレイステーションに使われている歴代の基板を展示して集積回路の改良を示すコーナーなど、「3Dグラフィックス」や「集積回路」といった先端技術がプレイステーションという親しみやすい切り口で紹介されているため、普段こうした先端技術にふれる機会のない人でも楽しんで展示を見ることができる。
「グランツーリスモ」を基本ソフトにしたスバル(富士重工業)のドライビングシミュレーター「GTシミュレーター」も展示されており、実際に試乗することもできる。ちなみに、このGTシミュレーター、実際に3台のプレイステーション2で制御されているそうだ。
そのほか、ワークショップとして、一日数回、プレイステーション2の分解実演も行われる。ハードウェア展示コーナーにはPlayStation2を構成する各部品の紹介もされており、ワークショップとあわせて、なかなか中をのぞく機会のないプレイステーション2の構造を知ることができる。
プレイステーション2のヒートシンク。施されている熱対策や電磁波対策を見ると「よくここまで詰め込んだなあ」と感じてしまう
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