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レビュー
» 2004年05月28日 15時33分 公開

レビュー:音楽だけじゃない! ビデオ再生にも対応したソニーのポータブルプレーヤー「HMP-A1」 (2/3)

[浅井研二,ITmedia]
Photo 本体左側面にはインタフェースが並ぶ。ヘッドフォン以外の、AV出力、USB、電源は普段はゴム製カバーをしておく

 接続はUSB2.0対応で、USB経由での充電にも対応。ただし、ACアダプタを利用した場合は2時間半ほどで充電完了するのに対し、USBパスパワーでは7時間ほどかかる。データ転送の際にもACアダプタを接続しなくても、USB経由の電源供給のみでよいのは便利だ。ただし、その際、転送時間も若干余分にかかる(場合によると思うが、だいたい1.5倍弱程度の感じ)。また、マスストレージクラスとしての運用も可能だが、それはデータ運搬などの用途に限られ、動画や音楽のファイルをエクスプローラなどで普通にコピーしても、プレーヤー側での再生はできないようになっている。

 音楽ファイルの転送には「MUSICMATCH Jukebox」、動画や写真の転送には「HMP Image Transfer Manager」を利用しなければならない(いずれも製品に付属)。さらに、プレーヤー内の動画や音楽ファイルは、ほかのPCへはおろか、元のPCへも転送不可能になっている。これは著作権保護に配慮した措置なのだろう。転送された音楽、および動画は暗号化されて専用フォルダに収められ、単純に番号の振られたファイルになる(JPEG画像はそのまま)。

Photo 音楽の転送には「MUSICMATCH Jukebox」を利用。転送するだけなら、ほかの機能はまったく使わないので、シンプルな転送ツールを用意するか、「HMP Image Transfer Manager」に音楽転送機能もつけてほしかったところ

 ソニー、あるいはVAIOといえば、通常はジュークボックスソフトは「SonicStage Ver.2.0」になるのだが、この製品ではその法則は当てはまらないわけだ。それもそのはず、このプレーヤーが対応する音楽ファイル形式は、MP3(対応ビットレート:64〜320Kbps)のほかはWAVだけで、ATRAC3には対応していない。そのため「MUSICMATCH Jukebox」を利用するわけだが、ほかのソニー製品に慣れたユーザーは注意すべき点かもしれない。

 PC上での音楽再生や管理にも「MUSICMATCH Jukebox」を利用するつもりなら別だが、音楽転送目的だけなら、このソフトウェアのミュージックライブラリへのMP3ファイル登録作業は必要ない。ちなみに、試しに手持ちの15GバイトほどのMP3ファイル(約2600曲)をミュージックライブラリへ追加したところ、それだけで30分もかかってしまったので、必要ないなら避けるべきだろう。転送するだけなら、ポータブルデバイスマネージャーのウィンドウを開き、そこへエクスプローラから目的のファイルをドラッグ&ドロップするだけでよい。プレーヤーへの転送は約31分(AC電源接続場合。USBからの電源供給のみの場合は43分かかった)と、まあ特に遅いというほどではなかった。

Photo 「HMP Image Transfer Manager」では、左上のタブで「動画転送」「静止画転送」を切り換えて、転送を実行する

 もう一方の「HMP Image Transfer Manager」はシンプルなソフトウェアで、基本的には動画と静止画のファイルをPCからプレーヤーへ転送するだけのもの。左側に「PC」、右側に「Player」のコンテンツリストが表示されており、「動画転送」または「静止画転送」のタブを選んで、転送作業を行う。左側の転送リストへ目的のファイルを登録するには、「ファイルの取り込み」ボタンを押せばいい。すると、コンテンツ選択ダイアログボックスが開き、一般的な「エクスプローラ」のほか、「サーバー」「録画したビデオ」のいずれかの経路でコンテンツを呼び出せる。

Photo 「ファイルの取り込み」を行うと、コンテンツ選択ダイアログボックスが開く。左上の「エクスプローラ」「サーバー」タブで取り込み元を選択。ここでは表示されていないが、「録画したビデオ」も利用可能

 「サーバー」では、VAIO Mediaの機能を利用してネットワーク接続されたVAIOやCoCoon内のファイルを取り込める。また、「録画したビデオ」では、そのPCにGiga Pocketバージョン 5.0以降、またはWindows XP Media Center Editionのテレビ録画機能がインストールされていれば、録画した番組(それぞれビデオカプセル、DVR-MS)を直接利用可能だ。そのほか対応するファイルは、MPEG1/2/4形式の.mpg、.mpeg、.mp4ファイル、AVI(DV)、Windows Media Videoで、ビデオカプセルとMPEG以外のファイルは、転送時にMPEGに変換される。

 変換の設定は、「高画質」「標準」「長時間」があり、それぞれ、MPEG-2形式/ビットレート8Mbps、MPEG-2形式/ビットレート4Mbps、MPEG-4形式/ビットレート1Mbpsとなるほか、カスタム設定でビットレートやインタレースモードなど、自分で細かい設定を行うことも可能だ。ただし、プレーヤー側で再生できるMPEG-4のファイルサイズが、最大2Gバイトまでとなっているので、「長時間」を選んでも、2Gバイトを超える場合は自動的にファイル変換の設定がMPEG-2形式/ビットレート2Mbpsに変更されるようだ。600Mバイト程度のMPEG2を「変換なし」で転送したところ53秒(AC電源なしだと72秒)、「長時間」でMPEG4に変換して転送を行った場合は15分程度の時間がかかった(Pentuim4/2.4GHzのマシン)。

 静止画の取り込みについては、JPEGのほか、BMP、GIF、PNG、TIFF、PGPFにも対応するが、すべてJPEGに変換される。操作は動画転送と同様だが、静止画の場合、サムネール表示でファイルを選択したほうがわかりやすいものだ。もちろん、この転送ツールでも画像一覧はサムネイル表示やリスト表示などに変えられるのだが、前の表示方法をおぼえていてくれないのは少々不便だ。また、プレーヤー側に画像を回転して表示する機能がないので、縦長の画面が小さく表示されてしまうのを避けたいなら、あらかじめ転送ツール上で各画像のプロパティを呼び出し、回転操作を行っておく必要がある。

ソニーらしく、こなれた本体の操作系。特にビデオ再生は実用的

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