ソニーのハードディスクプレーヤー「PCVA-HVP20」が発売されたとき、音楽再生機能がないことに首を傾げた。“バイオにとりためたテレビ番組を持ち歩く”という意図は理解できたものの、実際のポータブル用途ではビデオが2割、音楽が8割くらいの頻度で(数字の根拠はない)、あくまでもミュージックプレーヤーとして常に持ち歩き、たまにはビデオプレーヤーとしても使いたいというユーザーが多いのではないかと考えたからである。
つい先日には、一連の新型VAIOと並び、ポータブルミュージックプレーヤー「VAIO pocket VGF-AP1」が発表された。2.2型QVGAカラー液晶を搭載し、デジタルカメラなどの画像ファイルの表示に対応したとともに、その画面を用いてアルバムジャケットをメニュー表示するという機能には、素直に感心したものだ。
そして昨日発表されたのが、ハードディスクマルチプレーヤーと呼ばれる「HMP-A1」という製品。「PCVA-HVP20」や「VGF-AP1」と同じく、20Gバイトのハードディスクを内蔵し、動画、音楽の再生、静止画像の表示に対応している。画面は3.5型QVGAカラー液晶だ。本体サイズは129.6×75.6×22ミリと、「VGF-AP1」よりは縦横が1センチ以上大きく、質量も50グラムほど重い。ただ、同じ画面サイズの「PCVA-HVP20」と比較した場合は6ミリほど薄く、また、50グラムほど軽くなっている。
画面は光沢のあるコーティングがされ、美しいが、反射がやや目につく。また、タッチパネルではないのだが携帯機器だけに画面を触ってしまうことも多いので、指紋がつきやすいのは気になる。「VGF-AP1」では画面の横に配置されたタッチパッド上で指をスライドさせて、操作を行うという“G-sense”が目を引いたが、この「HMP-A1」でも少しばかりユニークな操作パネルを提供している。
本体上部の音量「+」「−」や「TOOLS」は通常のボタンだが、画面の横に配置されている「←」「→」や「↑」「↓」、「ENTER(再生/一時停止)」「BACK」は単なるくぼみなのだ。G-senseの“でっぱり”に対抗しての“くぼみ”というわけではなかろうが……。このくぼみの部分がタッチセンサーになっており、そこへ指で触れれば反応してくれる。誤作動を防ぐ機構として採用されたものなのだろう。
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