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意外と使いやすい? 腕時計型MP3プレーヤー「LAKS MEMORY MUSIC」レビュー(2/2 ページ)

» 2004年07月06日 18時21分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 LAKS MEMORY MUSICの時計はアナログだ。液晶ディスプレイなどの表示部がない。このため、操作は左右にある6つのボタンと文字盤上のLEDインジケータで行うのだが、これが意外と悪くなかった。操作が単純で、しかもLEDの視認性が高いからだ。

photo 文字盤のLEDインジケータは、動作状況を示している。12時が電源、MP3再生中は1時のLEDが点滅する

 右側のボタンは、上が「早送り」と「音量アップ」、下が「巻き戻し」と「音量ダウン」を兼ねている(真ん中のツマミは時計のベゼル)。ボタンを素早く押すと早送り・巻き戻しで、ゆっくり押すと音量が変化する仕組みだ。

photo 右側のボタンは、上が「早送り」と「音量アップ」、下が「巻き戻し」と「音量ダウン」を兼ねている

 そして左側は、一番上が「電源オン・オフ」と「モード選択」、中央が「再生・一時停止」となっている。音楽再生中に上のボタン(モード選択)を押せば、イコライザーモードの変更。「ポップス」(11時の位置にLED点灯)、「ロック」(10時)、「ジャズ」(9時)、「クラシック」(8時)の4モードが用意されている。

photo 左側のボタン

 また、音楽を再生していないときにモード選択ボタンを押すと、機能モードの変更となる。「通常再生」(1時)、「ランダム再生」(2時)、そしてボイスレコーダーの「録音ファイル再生」(4時)、「録音モード」(5時)という順番で切り替わる。それぞれ文字盤に機能が英字表記されているため、操作に迷うことはない。

 再生音質も概ね良好。高音が少し強調されていて耳に残るような印象を受けるが、「ジャズ」や「クラシック」モードなら気にならない。また、付属のイヤホンは、ケーブルの途中にクリップが付いていて、服に固定できる点も嬉しい。なお、イヤホンジャックは通常のミニピンジャックよりも一回り小さいサイズのため、手持ちのヘッドホンなどをそのまま接続することはできないが、パッケージには変換ケーブルが同梱されている。

 バッテリー寿命は、カタログスペックで4〜5時間。試用機の実測値では、3時間40分の連続使用が可能だった。検証時には音量を大きめに設定していたため、少し抑えれば4時間程度には延びそうな印象。もちろん時計部には専用電池が使われているため、プレーヤーのバッテリーが切れても時間がわからなくなることはない。

 バッテリーの残量もLEDインジケータの表示でわかる。電源インジケータ(12時)が点灯しているときは電源問題なし。これが1秒ごとに点滅を始めるとバッテリーは20%以下。さらに点滅が早くなる(0.5秒ごと)と、バッテリー残量は10%以下ということになる。ウルトラマンのカラータイマーみたいだ。

 充電もUSB経由で行う。パソコンと接続して充電できるほか、USBコネクタ付きのACアダプタも付属している。

photo 製品パッケージ。このほか、添付ソフトのCD-ROM(WIndows 98用ドライバなど)などが含まれる

 製品パッケージやは英語版だが、簡単な日本語解説書も付いている。もともと操作が単純なだけに、内容は必要にして十分。一度目を通せば、すぐに使い出すことができるだろう。

まとめ

 LAKS MEMORY MUSICは、腕時計型というホームファクターの制限をあまり感じない製品だ。HDD内蔵型のような大容量やバッテリー寿命を期待するのは無理だが、メモリ型のMP3プレーヤーとなら十分に競合できる音質と操作性を持っている。LEDを使ったユーザーインタフェースはわかりやすく、ディスプレイがないことをハンデとして感じさせない。

 もちろん、プレイリスト再生など複雑な操作には対応していないから機能的な“割り切り”は必要。しかし、日常的にBGMとして利用するなら十分だろう。くわえて、アナログ時計のデザインも悪くない。

 問題は、やはりサイズだろう。腕の太さに自信のある方にはオススメできるが、平均的な日本人男性が使う腕時計としては大きすぎる。むしろ、鞄やベルトにくくりつけるなど、腕以外の部分でカッコ良く見せるように工夫するほうが得策かもしれない。

photo ためしに鞄にくくりつけてみた。これなら腕は軽いし、時間もわかる。でも、ちょっと不格好?
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