米サンフランシスコの連邦地裁で7月14日、旧Napsterに出資していた独メディア大手のBertelsmannとベンチャーキャピタル会社Hummer Winblad Partnersを相手取って起こされた著作権侵害訴訟4件の継続を認める決定が出された。これを受けてBertelsmannは15日、この決定に対して遺憾を表明する談話を発表している。
この訴訟は、Vivendi UniversalのUniversal Music Group、EMI GroupのCapitol Recordsをはじめとするレコード会社や作曲家が昨年初めに起こしたもので、巨額の賠償を求めている。Bertelsmannはこの訴えの却下を求めていたが、マリリン・ホール・パテル判事はBertelsmann側の請求を退けた。
パテル判事はかつて、音楽の無料交換サービスを提供していたNapsterを閉鎖に追い込む判決を下した裁判官。現在争われている訴訟では、Bertelsmannが2000年と2001年にNapsterに行った投資を通じて違法行為を「助長」したと主張、「Napsterのオンラインユーザーに蔓延していた著作権侵害行為の直接的な責任」がBertelsmannにあると訴えている。
パテル判事は14日の決定で、こうした訴えは「完全に事実無根の可能性もある」としながらも、原告側が審理開始前の証拠開示を行うことを認めた。
Bertelsmannの談話ではウルリッヒ・コック弁護士の言葉を引用する形で、この訴訟は略式判決の段階で却下されることを期待していたと述べている。
今回の訴訟は、Roxio傘下でNapsterが提供している会員制音楽サービスのNapster 2.0には影響しない。
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