AirMac Expressは、IEEE802.11g対応の無線LANのベースステーション(ルータ機能付)である。さらに、USBプリンタを接続してプリンタサーバとして使うこともできる。
でも、それだけではない。
AirMac Expressにはラインアウト端子があって、これをアンプにつなぐと、iTunesの音楽を無線LAN経由で再生できるようになるのだ(AirTunes)。これはちょっと面白い。一週間借りられたので、いろいろいじってみた。
AirMac Expressのパッケージは、iPod miniのものと同じ形をしている。白い箱に青でアイコンがドカンと描かれたデザインで、とにかくこれが「無線」関係のものらしいことはすぐ分かる。
開けてみるとこうなっている。本体を取り上げると、下にCD-ROMやマニュアルの入った薄い箱が見える。
本体はこれ。パッケージとは逆に「無線」関係の製品とはとても思えないデザインだ。PowerBookやiBookのACアダプタとそっくり。
端子は、イーサーネット用のRJ-45、プリンタ接続用のUSB(A)、そしてラインアウトだけだ。ラインアウトは、アナログ(メタル)のステレオミニと、光デジタルとが共通になっている。MDプレイヤーのラインインによく見られるタイプ。
本体には、イーサネットケーブルもオーディオケーブルも付属しない。どれも汎用品でOKだが、オーディオケーブルについては、アナログ(メタル)のステレオミニ⇔RCAプラグ×2、光デジタル丸型⇔角型のケーブルと、ACケーブルとがセットになったものが別売りで用意されている。
オーディオケーブルはMonster Cableのもの。一見ごつく見えるのだけど、コネクタまわりは意外に小さいので、隣のコネクタを邪魔することはない。ただ、AirMac Expressではアナログケーブルとデジタルケーブルは排他使用なので、それがセットになっちゃっているのはちょっとうれしくない。
ACケーブルは、本体付属の一体型プラグと交換するタイプ。AirMac Expressをコンセントから離して置きたい場合に便利だ。これも(デザインさえ気にしなければ)、汎用のいわゆる「目玉ケーブル」でもいちおうOK。
これも、オーディオケーブルとセットじゃなしに売ってくれればいいのに。
多少でも音楽に興味がある人が、AirMac Expressを買ってきて最初に試すのがこれだと思う。パソコンとAirMac Expressを直接無線LANで接続し、純粋にAirTunesだけで遊ぶものだ。
AirMac Expressをコンセントに差し込んで、オーディオ出力をアナログまたはデジタルでアンプにつなぐ。パソコンの無線LANの接続先をAirMac Expressにする(実験した個体では、デフォルトの名称は「Apple Network 005b55」だった)。
iTunes 4.6を起動。右下のほうに見慣れないポップアップがある(*1)。これがiTunesの音楽の出力先(iTunesではあっさりと「スピーカー」と呼んでいる)の選択だ。ここでAirMac Expressを選択。
後は、iTunesで音楽を再生すれば、それがAirMac Expressにつながったオーディオで再生される。再生するものは、ライブラリーに入っているオーディオデータでもいいし、インターネットラジオでもいい。あるいはオーディオCDだってかまわない。
アナログ接続で聞いてみたのだけど(デジタル入力できるアンプがないのだ)、音も悪くない。オーディオCDの再生で聞きくらべをしたのだけど、AirMac Express経由だとちょっと高域が鈍る感じはある。
多分、AirMac Expressのアナログ出力段の問題だろう。でもMP3やAACのデータを聞いている分には平気。Gipsy Kingsのピークの鋭いギターのカタマリみたいに圧縮しづらいものだと、そのアラが聞こえてしまったりするくらいだ。
*1 もし、ポップアップがでてこない場合には、「環境設定」の「オーディオ」の「AirTunesに接続されているスピーカーを検索する」にチェック。わたしは最初、これでハマった。
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