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大画面カラー液晶を備えた“家電感覚”電子辞書――シャープ「PW-C8000」レビュー(2/3 ページ)

» 2004年10月15日 00時11分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

 液晶ディスプレイは、6万5536色表示の5インチTFTカラー液晶で、解像度は320×240ドット。従来モデル(PW-C6000)が3.8インチ透過型STNなので、ここは大きく見やすく進歩したポイントだ。バックライトの搭載と文字背景が白色であることから、暗い場所でも使いやすい。バックライトの輝度は5段階で調節できる。

photo 「メニュー」キーでメインメニューを呼び出したところ

 文字は9/12/16/24/48ドットの5段階(辞書による)で調節でき、9ドット表示のフォントは同社独自のLCフォントで読みやすい。カラー表示の一番のポイントでもある図表の表現力は、6万5536色表示と大きな5インチ液晶のおかげでかなり良好。SDメモリーカードスロットに収められたデジタルカメラの写真(JPEG)や、電子ブック(XMDFフォーマット対応)も表示可能だ。

photo 同社製電子辞書の特徴でもある「LCフォント」による9ドット表示。
photo SDメモリーカードに収められたデジカメ画像も表示可能

 省電力機能では、入力の無い状態で30秒経過するとバックライトが暗くなり、その後、3/5/10/20分から設定した時間でオートパワーオフとなる。少し注意したいところは、本体を閉じただけでは電源オフとはならないところ。設定時間まで閉じたままでもディスプレイオンの状態が続くため、こまめに電源のオン/オフをする習慣をつけたほうが良い。

 目玉機能であるTV出力機能をチェックしてみよう。利用するには付属のケーブルを用いる。映像と音声の2つのジャックを本体に、映像とステレオ音声のコンポジットコネクタをTVに接続する。電子辞書の画面をTVに出力することにより、文字が格段に見やすくなるほか、1人だけでなく家族みんなで楽しめる。

photo TVへの映像出力も可能。辞書を家族で参照するという使い方のほか、簡易的なデジカメ画像ビューワーとしても機能するだろう

カラー対応も含め充実の辞書と増やせる拡張性

 搭載する辞書数は現在、電子辞書としては最多の71コンテンツだ。9コンテンツを収録する国語系で見ていくと、メインはスーパー大辞林(逆引きスーパー大辞林と分野別小辞典も含む)と漢字辞典。そのほかでは、四字熟語辞典、常用漢字の難読辞典、日本語知識辞典などが活躍しそうだ。

 英語系は、ジーニアス英和/和英辞典を中心に、オックスフォード現代英英辞典、英語類語使い分け辞典などの辞典系と、TOEIC テスト 英単語・熟語マスタリー2000や、語源で覚える「英単語」などの学習系、英会話とっさのひとこと辞典、英会話Make it!、英文手紙用例辞典、英文ビジネスレター事典などの英会話/コミュニケーション系など計12コンテンツが収録されている。英語系の中では、TOEIC テスト 英単語・熟語マスタリー2000の例文で利用できる発音機能と、オックスフォード現代英英辞典に注目したい。英語を中心に利用する場合には活躍するだろう。

 そして特に本製品で重要になってくるのは、カラー化の恩恵を受けるマルチメディア系辞書だろう。

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