FPD関連の展示会「FPD International2004」のSamsungグループブースでは、Samsung SDIが今年7月に発表した“世界最薄”32型ブラウン管テレビ「Vixlim」が紹介されている。
Vixlimの特徴はなんといっても奥行きの小ささ。ブラウン管を採用しながら32型で奥行き38センチという薄型サイズを実現している。従来の32型ブラウン管テレビの奥行きが60センチ前後なので、約半分近くのサイズダウンになる。
1080i表示対応、輝度500カンデラ/平方メートル、コントラスト比5000対1、視野角180度の視野角と、同サイズの従来ブラウン管テレビに比べて奥行きサイズだけでなくスペック面でも上回っている。特に応答速度は0.01ミリ秒と、液晶やプラズマには真似のできない高速表示性能はブラウン管ならではだ。
さらに独自バイタルコーティングによって、画面からマイナスイオンと遠赤外線を発生するという“体に優しい”テレビなのだ。
32型のVixlimは、今年末に韓国で発売する予定。価格は「日本円で10万円台」(同社)と同サイズのプラズマ/液晶テレビに比べて大幅に安く、コストパフォーマンスで薄型テレビに勝負を挑む。2005年には本格的な量産を開始するとともに29型フラットタイプや28型ワイドといったバリエーションも用意していくという。日本での展開は未定。
同じくSamsung SDIブースには、今年1月のCESでお披露目した“世界最大”80型プラズマテレビが来場者の注目を集めている。
パネルサイズは1711(幅)×1074(高さ)ミリと、まさに“壁から映像が飛び出す”というスケール。解像度は1920×1080ピクセルで、フルハイビジョン表示に対応する。輝度は1000カンデラ/平方メートル、コントラスト比は2000:1、1677万色表示、視野角170度以上と、スペックも遜色ない。
そのほか、10000対1のコントラスト比と1500カンデラ/平方メートルという世界最高コントラスト&輝度の42型や、3000対1&1000カンデラ/平方メートルとクラス最高レベルの表示性能を持つ50・63型など、充実したプラズマテレビのラインアップをアピールしていた。
またSamsung Electronicsブースでは、従来のVA方式で弱点だった視野角を大幅に改善したS-PVA方式のデモンストレーションを実施。S-PVA技術を搭載した32型液晶テレビを参考出展していた。
改善された視野角は180度とブラウン並みで、真横から見ても色が薄くなったりせずコントラスト感がしっかり確保されていた。コントラスト比は1000対1。2005年の製品化を目指しているという。
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