　EBR-S7MSは、EBR-S8MSにも収録されている広辞苑やジーニアス英和/和英といったスタンダードな辞書のほか、オックスフォード現代英英辞典、オックスフォードコンサイス類語辞典、オックスフォードイギリス・アメリカ文化百科事典などを収録しており、28の収録辞書中、英語系辞書が16という英語強化タイプ。

EBR-S7MSのマルチ検索メニュー。「英単語」「英・成句」「英・用例」「国語」が並び、英語を重視していることがよく分かる。

　本体メモリに収められているのは国語・英語の2カ国語6辞書で、残りはメモリースティックに収められている。


辞書	名称
本体内蔵	広辞苑第五版、逆引き広辞苑第五版対応、学研監修漢字字典、ジーニアス英和大辞典、大修館書店監修カタカナ発音英単語検索辞典、ジーニアス和英辞典　第2版
付属メモリースティック内蔵	マイペディア、リーダーズ英和辞典第2版、研究社監修カタカナ発音英単語検索辞典、オックスフォード現代英英辞典第6版、オックスフォードコンサイス類語辞典第2版、オックスフォードイギリス・アメリカ文化百科事典、大修館書店　英語語義イメージ辞典、DHC　英会話とっさのひとこと辞典、アルク　ビジネス英語スーパー辞典　英和・和英、アルク　TOEICテスト攻略ボキャブラリー精選1200、講談社インターナショナル英語で話す「日本」Q＆A、JTBひとり歩きのビジネス英語自遊自在、学研　英文手紙用例辞典、学研カタカナ新語辞典、学研故事ことわざ辞典、学研四字熟語辞典、学研監修世界の料理・メニュー辞典（英・米・独・仏・西・伊編）、三修社監修ペラペラ・英米旅行会話/ドイツ旅行会話/フランス旅行会話/スペイン旅行会話/イタリア旅行会話

　検索の方法はEBR-S8MSと全く同じ。ジャンプや履歴、単語帳といった機能も同等だ。検索を行う際には、複数辞書を対象にして検索を行う「マルチ検索」か「辞書一覧」、もしくは各ショートカットキーから調べたい辞書を呼び出してから行う。

　EBR-S8MSと比較すると、収録されている辞書が異なるためにショートカットキーで呼び出せる辞書が異なる。EBR-S8MSでショートカットキーが用意されている辞書は、「広辞苑/逆引き広辞苑/漢字辞典」「ジーニアスG3」「中日/日中/日韓英/韓日英」の3種類だったものが、EBR-S7MSでは「広辞苑/逆引き広辞苑/漢字辞典」「ジーニアス英和大辞典」「ジーニアスG2 和英」に変更されている。

EBR-S7MS（下）とEBR-S8MS。辞書呼び出しショートカットについて、EBR-S7SMは「国語」「英和」「和英」の3つが用意されており、「国語」「和英/英和」「中日/日中/日韓英/韓日英」のEBR-S8MSとは違った用途を想定していることが分かる。

　マルチ検索の「英単語」からは、ジーニアス大英和、リーダーズ英和、オックスフォード英英、オックスフォード類語、オックスフォードイギリス・アメリカ文化百科、ビジネス英語スーパー辞典　英和・和英、英語語義イメージ辞典などを対象にした複数辞書検索が可能になっている。

　検索語句を入れると、結果については英和/英英/類語の各辞書という順番で表示する。EBR-S8MSは国語/英語/外国語の各辞書という順なので、こうしたところにも英語強化モデルとしての工夫が見える。

コンパクトさが最大の武器、操作レスポンスにはやや不満あり

　名刺ケース大というサイズにもかかわらず、8カ国語の辞書（EBR-S8MS）や16の英語系辞書（EBR-S7MS）を搭載した本製品は、「たくさんの辞書をコンパクトに持ち運びたい」という、電子辞書を購入する際の要求のひとつに応えるものだ。

　電池寿命もアルカリ単4乾電池1本で約55時間と問題ないレベルであり、ある程度の海外旅行や出張でも十分に対応できる。

　しかし、筆者が試用していて気になったのが入力に対するレスポンス。ページ送りやジャンプ機能を使用する際、瞬時に画面が切り替わるのではなく、一瞬だが間が空くことがある。これは検索対象とする辞書の数に関係するようで、同じ「D」から始まる語句を検索したい場合でも、マルチ検索と1つの辞書を指定してからの検索ではわずかながらレスポンスが異なる。