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DVDレコーダーでは儲からない時代?DVDレコーダー販売ランキング(2004年10月18日〜24日)

» 2004年10月29日 23時59分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
順位 前回 メーカー名 型番 発売年月日 標準価格
1  1 三菱電機 DVR-S300 2004/6/21 オープン
2  3 松下電器産業 DMR-E250V 2004/9/21 オープン
3  11 東芝 RD-XV33 2004/8/1 オープン
4  4 ソニー RDR-HX8 2003/11/21 オープン
5  5 ソニー DESR-5100 2004/7/1 オープン
6  2 パイオニア DVR-520H 2004/6/1 オープン
7  14 三菱電機 DVR-HE500 2004/5/21 オープン
8  8 松下電器産業 DMR-E150V 2004/6/21 オープン
9  7 松下電器産業 DMR-E75V 2004/4/21 オープン
10  30 松下電器産業 DMR-E220H 2004/10/21 オープン

この記事では、マーケティング会社GfK Japan調べによる全国3500店舗の量販店(家電量販店、カメラ販売店、PC専門店)のPOSデータを集計し、モデル別のランキングで紹介しています

 先週に続き、三菱電機の「DVR-S300」がトップ。HDDを搭載するミッドレンジモデル「DVR-HE500」も7位にランクインした。昨日発表された中間決算では、DVDレコーダーと猛暑によるエアコン需要が牽引役となって前年同期比499%の純利益を計上したという同社(関連記事)。その好調さはまだ続いているようだ。

 同じく中間決算が好調だった松下も、「どっちも録り」(DMR-E220H)が10位に初登場するなど、相変わらずの強さを見せている。ただし同社の決算は、プラズマTVの「VIERA」とデジタルカメラ「LUMIX」が牽引した格好で、価格下落の煽りを受けたDVDレコーダーの売上高は横ばいだったという(関連記事)。同様にソニーも、「スゴ録」は好調でも単価ダウンの影響で利益には貢献していない(関連記事)

 多く売れたからといって決して儲かるわけではないのは道理だ。ただ、松下の場合は“計画的な横ばい”にも思えるから不思議。夏商戦では普及モデルだけを揃え、利益よりも市場とシェアの拡大を目指していたのは周知の通りだが、さらに他社よりも早い市場投入によって低価格化を牽引していた気さえする。つまり、他社が旧製品のときに「新製品」を訴求し、他社の新製品が出回るころにはもう値頃感が出ているという寸法だ。他社は早いペースで値下げ圧力に対応しなければならない。

 逆に、高付加価値商品を含むフルラインアップを揃えた冬商戦では、夏に拡大した市場に対し、同じく夏に確立したブランド力を持って臨み、利益を上乗せする。それが松下のシナリオ……というのは考えすぎだろうか? それとも、各社が言うように、単にDVDレコーダーでは儲けられない時代になってしまったのだろうか? いや、三菱電機の例もあるから、それだけで片づけることはできないはず。……結局、次の決算期まで結論は出せそうにない。

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