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前編:1万円以内で購入できるリモコンの逸品を探す小特集:デジタル放送時代の学習リモコン(4/4 ページ)

» 2004年11月01日 20時19分 公開
[浅井研二,ITmedia]
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photo 日本ビクター「RM-A1500」(8400円)

 2行のドットマトリクス液晶を装備。実は次回に紹介する大画面液晶タイプも含めて、今回触った学習リモコンの中で個人的に最も気に入ったのが、この製品だ。重さは多少あるが、60(幅)×195(高さ)×30(厚さ)ミリ、質量180グラムとソニー「RM-VL501」と比べても、さほど変わらない。片手だけでも操作可能なレベルの、大きさと重さにとどまっている。単3×2本ですませているためか。

 機器選択ボタンは「CATV」「BS/CS」「テレビ」「アンプ」「DVD」「ビデオ」の6つ。カラーボタンは一時停止/前スキップ/停止/次スキップと兼用で、横一列に並んでいる。ボタンの数がやや少なく、さらに、「番組表」「メニュー」「サブメニュー」以外は、これといって兼用名などが記載されていないのが唯一の欠点だ。

 ただ、ボタン名はプリセット、あるいは自分で入力したものを、液晶画面に表示させられる(もちろん、押してみないとわからないのはたしかだが)。これも含め、この製品では液晶画面をうまく活用している。最大の恩恵は、プリセット呼び出し時だ。ほかのリモコンでは(大画面液晶タイプですら)4桁程度のコード入力で行うのだが、RM-A1500では違う。「設定」を2秒以上押すと、画面に「<セッテイモード> メーカーセッテイ」とメニューが表示される。「決定」を押せば、「トウロクシタイ キキボタンヲオス」と出るので、「テレビ」などの機器選択ボタンを選べば、それに対応したメーカー名が1社ずつ表示されるので、カーソルで選択すればいいだけ。「ビクター1」「ビクター2」などと複数コードが存在する場合もあるが、試行錯誤もコード入力よりは段違いに楽だ。

photo 液晶は2行のみだが、ドットマトリクスなので、場面に応じて幅広い表示が可能。「システム」+各機器選択ボタンでマクロ実行
photo ソニーRM-VL501と同じく、カーソルキーやカラーボタンは手前にあるので右手の指で操作。全体にボタン数が少なく、ボタン表記もほぼないが、「番組表」はある

 学習に関しても、「ガクシュウタイキ」「ブンセキチュウ」「ガクシュウシュウリョウ」と画面で手順を確認しながら行えるのでわかりやすい。ボタン名以外に、機器名(機器選択ボタンを押したときに表示される名称)も変更可能で、携帯電話方式で数字キーを使って入力すればいい。

 各機器選択ボタンには、ほかの機器を登録してもいい。たとえば、うちの場合は、ほかのリモコンではプリセットされていなかったCATVデジタルSTB(TZ-DCH300)が、RM-A1500ではCATVとして登録ずみだった。別にアナログCATVホームターミナルも使っているので、TZ-DCH300は「CATV」ではなく、「BS/CS」に割り当てたい。プリセット設定時に、「キキセンタク」を利用すれば対象機器としてBS/CSではなくCATVも選択できるのだ。名称も「DIGITAL TV」と変更してみた。


 今回紹介した製品は、いずれも信号送出用LEDを2基搭載しており、直接機器に向けなくても操作可能な程度の強度は確保している。また、RM-VL501、RM-A1500では、いわゆるマクロ実行設定も可能だ。RM-VL501では操作切替ボタンを2秒以上押せば、あらかじめ登録した複数のリモコン操作を連続して実行できる(5つのボタン各々に最大16ステップ)。また、RM-A1500では「システム」を押しながら操作切替ボタンを押せばいい(6つのボタン各々に最大10ステップ)。「テレビの電源オン→ビデオ入力に切替→ビデオの電源オン→ビデオ再生開始」といった動作を、1回の操作で実行できる。

 大画面液晶を搭載したリモコンでは、画面をタッチパネルとし、各機器ごとで異なるボタン表示を出せるので、操作がわかりやすいのはたしか。しかし、1万円以下のリモコンでも機能面では決してひけをとらず、また、一般的なリモコンと同じく片手で気軽に扱えるという利点もある。次回も含め、リモコンの処理に困っている人は、ぜひとも記事を参考に導入を検討されるとよいだろう。

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