東芝は11月4日、DVDレコーダー「RDシリーズ」の新製品として、「RD-XS46」と「RD-XS36」の2機種を発表した。どちらも普及モデルながら、「W録」と「WEPG」を搭載し、2番組を同時に録画できる。同社デジタルAV事業部の福原健彦氏は、「キーワードは“W三昧”」と胸を張った。
機種名 | HDD容量 | 店頭予想価格(オープン) | 発売日 |
---|---|---|---|
RD-XS46 | 250Gバイト | 12万円前後 | 12月上旬 |
RD-XS36 | 160Gバイト | 10万円前後 | 11月中旬 |
両機種のスペック的な違いはHDD容量のみ。2つの地上アナログチューナーとBSアナログチューナーを搭載し、2つのMPEGエンコーダーによって裏番組を同時に録画できる。最近では松下電器産業の「どっちも録り」も人気だが、福原氏は「松下の“どっちも録り”にはBSアナログチューナーは付いていない。東芝は、いわばトリプルチューナーで、BS+地上波のW録もサポートしている。“できること”を比べたら東芝が上だ」と指摘している。
DVDドライブは、DVD-RAMの5倍速書き込みに対応したマルチドライブ(DVD-Rは8倍速、DVD-RWは4倍速)を採用している。ハイエンドモデルの「RD-X5」と同様、すべてのメディアにVRモード記録が可能だ。CPRM対応のDVD-Rメディアを使う必要はあるが、「コピーワンス番組を、より安価なDVD-Rメディアに保存できる」ほか、二カ国語番組の保存やVRモードならではの編集作業が可能になるといったメリットがある(関連記事)。
「パイオニアも対応製品を出し、サイバーリンクのPowerDVDなど再生ソフトもある。DVDレコーダー、PCアプリケーションともに今後も複数のメーカーが対応してくるだろう」(東芝デジタルAV事業部DAV商品企画部の片岡秀夫参事)。なお東芝は、11月上旬にCPRM対応のDVD-Rメディア「RD-RVR120」を発売する予定だ。
一方、ゴーストリダクションチューナー(GRT)や、スカパー!連携機能は搭載していない。映像DACは、先に登場した「RD-XS53」などと同じ10bit 54MHzだ。
電子番組表の「WEPG」は、地上波の「ADAMS」とインターネット経由のiEPGを組み合わせたもの。どちらか一方でも動作するため、インターネット接続環境がなくても電子番組表を利用できるのがメリットだ。
さらに、インターネット接続した場合は、従来のDEPGと同様、BSデジタル放送やスカパー!、各CATVの主要チャンネルまでをカバー。番組表のカスタマイズ(並び替え)にも対応している。また、広告がないぶん表示エリアを大きく使えるのも特徴で、8ch×2/4/6時間ぶんを1画面に表示できる。
そのほか、フォルダ機能や「ネット de ダビング」「簡単ナビ」など、これまでの機種で順次追加されてきた新しい機能は新モデルでもほぼ網羅された。もちろん、録画番組などをパソコンでモニターできる「ネット de モニター」機能も搭載している。
ネット de モニターは、レコーダーが内部的にMPEG-1ダビングを行い、TV画面に出力するものと同じ内容をネットワークに送出する仕組み。放送中の番組や録画済み番組を別の部屋でも鑑賞できるため、「家族がテレビなどを見ているとき、あるいは深夜などに自分の部屋で番組を視聴するといったシチュエーションに適している」(片岡氏)。
モニター画面サイズは180×120ピクセルから最大1080×720ピクセルまでの9段階。平均ビットレートは1Mbpsもしくは1.7Mbpsが選択できる。ただし、コピーワンス番組や市販DVDソフトなどはモニターできないほか、本体が録画中だったり、レート変換ダビング中の場合もモニター不可だ。また、パソコンは同一のサブネットワークに接続されていることが条件となる。
今回の発表により、エントリーモデルの30番台にもネットワーク対応機能が搭載されることになったRDシリーズ。エントリーモデルの「RD-XS24」「RD-XS34」と元祖W録の「RD-XS53」は継続モデルとなるため、ハイエンドの「RD-X5」を合わせて計6機種をラインアップすることになった。福原氏によると、販売価格も「5万円台から17万円台まで、かなり幅広い」という。
「6機種すべてがネットワーク対応(WEPG)となり、また中級機以上はいずれもW録。さらにRD-X5は、GRTもダブルで搭載している。今回のキーワードは“W三昧”だ」(同氏)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR