双葉電子工業は11月12日、次世代の薄型ディスプレイとして期待されている「FED(Field Emission Display)」の生産ラインを構築し、2006年4月ごろから量産をスタートすると発表した。
車載向けおよび産業機器/医療機器用として、1DINサイズ(4インチ)〜15インチ程度の中・小型サイズの製品化を目指した生産ラインを構築。解像度は11インチでVGA(640×480ピクセル)。マザーガラスのサイズは600×700ミリ前後で、1DINサイズなら450万個/年、6インチなら120万個/年の生産能力になる予定。なお、テレビ向けFEDの開発予定はいまのところないという。
2006年の量産ライン稼動に向けての投資額は85億円になる見込みで、同社では2007年3月期で約60億円の売上げを計画している。
フラットパネルディスプレイとCRTの“いいトコ取り”をしたFEDは、CRT並みの応答性/色再現性を厚さ10ミリ程度の薄型テレビで可能にする期待の技術。CRTと発光原理が同じなため、自発光ならではの高視野角/高コントラストと自然で鮮明な奥行き感のある映像が特徴となっている。
同社は1990年に、蛍光表示管生産のノウハウを活かしてFED開発に着手。2002〜2004年のCEATECやフラットパネルディスプレイ関連の展示会で、FEDの試作機を展示してきた(関連記事を参照)。
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