「毎日が“劇場のある暮らし”――大画面PTVでホームシアター」：ホームシアター（2/2 ページ）
映画フィルムの質感を再現できる3LCD方式
映画の画質を追求したいと考えるユーザーにも、3LCD方式のPTV「LIVINGSTATION」はお薦めだ。
ブラウン管テレビやプラズマ／液晶テレビに顔を近づけてジックリみると分かるが、これら直視型テレビは光の3原色であるRGBのピクセルを並列に置いてそれぞれの明るさを加減して組み合わせることで色を表現する「並置加法混色」を採用している。
一方、LIVINGSTATIONが採用する3LCD方式は、可視光のある特定域の光を反射してその他の光を透過するダイクロイックミラーを使うことで白色光をRGBに色分解し、その3原色を重ねることで色を表現する「同時加法混色」を採用している。
映画フィルムの断面を見るとRGBの色が重なって3層構造となっており、そこを光が通過することで色を表現する。3LCDの同時加法混色はこの映画フィルムと同じ方法で色を作っている。映画フィルムの質感をもっとも的確に再現できる色の作り方が3LCDなのだ。
「滑らかな階調表現」も液晶（3LCD）方式の特徴だ。
液晶デバイスは、電圧の強弱でアナログ的に階調を表現するいわば“アナログデバイス”。そのγ特性を見るとグラフは滑らかな曲線を描き、特に暗い部分の階調表現が滑らかに変化している。この特性から、プラズマディスプレイやDLPのようなデジタルデバイスで使われるディザという階調補正技術を使わなくていいのが強みだ。この暗部での階調表現での優位性は、暗いシーンが多用される映画鑑賞には強い武器となる。3LCD方式がホームシアター向けといわれる理由がここにある。
新たにオプションに追加されたONKYO製デジタルホームシアターシステムと組み合わせたホームシアターLIVINGSTATIONのカラーモードは、ホームシアターとして映画鑑賞用に比較的暗い環境で視聴する「シアター」、スポーツ・ドラマなどテレビの標準的な映像を比較的明るい環境で視聴する「ナチュラル」、店頭などにおいて鮮烈な映像を演出する「ダイナミック」の3モードに、ユーザーが色調を調整してメモリーできる「カスタム」が2モード分用意されている。
リモコンのボタン操作だけで簡単にカラーモードを変更できるテレビ的な手軽さと、じっくりと好みの色を調整して色を突き詰められるフロントプロジェクター的なこだわりが楽しめるのもLIVINGSTATIONの魅力の1つだ。
日常はテレビとして、週末はホームシアターとしてと、1台で2つの大画面環境を両立できるPTVは、部屋の広さが限られた日本の住居環境でホームシアターを楽しむための最適解なのかもしれない。
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