レーベルゲートの運営する音楽ダウンロードサイト「Mora」では、4月にオープンしてからここまでのダウンロード数を集計、アーティスト順でベスト100にまとめた「発表!Mora年間トップ100」を公開した。
現在、Moraには36レーベル・約3200アーティストが登録されており、ダウンロード可能な曲数は10万曲にものぼる(12月1日現在)。発表されたランキングは最新ヒットナンバーから懐かしの名曲までが幅広く含まれており、CD販売や有線リクエストから集計されるランキングとはひと味違うベスト100となっている。
アーティスト別・ダウンロード数年間トップ10
順位 | アーティスト名 |
---|---|
1位 | 平井堅 |
2位 | ORANGE RANGE |
3位 | 大塚愛 |
4位 | ポルノグラフィティ |
5位 | 中島美嘉 |
6位 | 浜崎あゆみ |
7位 | EXILE |
8位 | 平原綾香 |
9位 | BoA |
10位 | 倖田來未 |
社会現象ともなった「セカチュー」の主題歌「瞳をとじて」や、「思いがかさなるその前に…」などのヒットを放った平井堅がランキング1位の座を獲得。2位以下にはORANGE RANGE、大塚愛、ポルノグラフィティ、中島美嘉、浜崎あゆみと続く。
ここだけを抜き出すと、何の変哲もないランキングに見えるが、ランキングをより深く眺めると面白い傾向が見えてくる。
32位の松田聖子や33位のビリー・ジョエル、47位のサイモン&ガーファンクル、51位の大瀧詠一、54位のアース・ウインド&ファイヤーといった、今年、ヒットチャート上では特に目立った動きのなかったビッグなアーティストもコンスタントに支持を集めているのだ。いずれもMoraには彼らの代表的な曲が用意されており、「聴き直したいけれど、CDを探して買うほどではない」というユーザーの要望にマッチしたものといえそうだ。
TVや映画で利用されたアーティストのラインキングインも目立つ。1位の平井堅(映画・世界の中心で愛を叫ぶ)を始め、Utada(ゲーム機・ニンテンドーDSのCMソング)やFLOW(アニメ・NARUTO)、YeLLOW Generation(アニメ・鋼の錬金術師)などがラインクインしているほか、久保田早紀も「異邦人」がカバーされた影響かランクインしている。
トップ10には入らなかったが、洋楽勢の健闘も目立つ。紹介したビリー・ジョエルやサイモン&ガーファンクルなどのほか、シンディ・ローパー(71位)、マイケル・ジャクソン(79位)といった懐かしいメンツもラインクインしている。
Mora利用者に最も多いのは「20代後半〜30代前半の男性」(同社)とのことで、今回のランキングも、彼らの関心がランキング上位に反映されたといえる。しかし、洋楽・邦楽を問わず、スタンダードなナンバーを持つアーティストが多くランクインしているほか、CMソングやタイアップに曲を使用されたアーティストが複数ランクインしていることは、「聞いたことのある、この曲だけが買える」という音楽配信ならではニーズに対応した結果といえるだろう。
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